■ ぐたぐだしてみる。
ゴロゴロゴロゴロ。
楽しい?そう聞かれれば、うん、楽しいと思う。そして、久しぶりにこんなにゆっくり過ごしていると思う。左右田さんはいつも通り読書に勤しんでくれているし、鳳凰さんはゲーム中で白兵くんはご飯を作ってくれている。このまま寝ちゃいそう。
寝ちゃっていいかなぁ。
そうやってうとうとしていれば、目に入る銀の髪の毛、ありゃ白兵くん?
「花子殿、そんなところで寝ては風邪をひくでござる」
うーん、大丈夫大丈夫まだ身体が冷えるって時期じゃないからさぁと寝返りを内ふわふわしたものに顔を埋める。
ん?これなんか赤い。あーあれか、うん、まぁいーや。いい匂いだし。
「……我の首巻きだ、洗濯したばかりなのだからやめろ」
聞こえない。
なんにもわたしには聞こえない。
「こら、ヨダレが付くだろうが」
「失礼だな。ヨダレなんて垂らしませんよー、でも分かんない。これ気持ちいいから」
なんて言えばベリベリーッと剥がされて固い床に頭をぶつけた。
「鳳凰殿、少しくらい良いではござらんか」
「痛いよーお母さーん」
鳳凰さんを叱ってくれた白兵くんにうえーんと泣きつけば「お、お母さん?」と言う声があがり、鳳凰さんが吹き出した。
「そんな笑うところ?」
「くっくっく、錆、お母さんだと。くっくっく、残念であったなあ」
お母さんのどこがおかしいのか、だって今まさにご飯作ってくれてるし掃除もしてくれるし、お母さんそのものじゃないか!
「錆くんって主夫だよね。」
家事もしてくれるしーと繋げれば、まぁと頷く白兵くんになんなら婿入りしてよーわたしの所に、そんでご飯を作っておくれと笑えば、ぶわぁぁと顔を赤くさせる白兵くん。
わたしがつられて赤くなれば、その横に居た鳳凰さんに怒られた。
「気を持たせるような事をするな」
「ごめんなさい、本当ごめんなさい」
ごめんね白兵くん、冗談だよ?と小首を傾げれば白兵くんが困った事を言い出した。
「べ、別に拙者はそれでも。むしろ花子殿と一緒に居られるなら奴隷としてでも別「駄目だ。その先は君の武士としてのプライドの為にも言っちゃあならない白兵くん」
「なんかもうアレだな。哀れすぎる。接吻ぐらいしてやれ花子」
(でもさっきの白兵くん可愛かったな)
(そんな事よりお腹すいた)
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