■ ときめき以上爆発未満。



好きでござる…



「拙者と一緒になって欲しい」

「ごめんなさい」

いや、顔も格好良くて性格も優しくて本当理想なんだけどさ、やはり白兵くんの事は私には恋愛の対象に思えないんだ。むしろ私には勿体無いくらいの美男だしね、いかんせん私よりも幾つも年が下だし、私も結婚を真剣に考える年頃だ。白兵くんは若いしもっと色んな恋をして遊んだ方が良いと思うんだよね。

何故?と理由を聞かれたが「恋愛の対象に見れない」とだけ返した。そういえば少しだけ苦笑いをした白兵くんはやはり傷ついているようだ。私は可哀想な気がして言葉を続けた。

「あ、あのさ白兵くんは若いんだし、こんなオバさんやめた方が良いって。白兵くんにはもっとピチピチな女の子がたくさ…ん」

言葉が詰まった。しょうがないと思う、だっていきなり腕を取られたんだもの。ドキッとした、ストーカー事件の時も思ったけど白兵くんて力も強くて身体つきはとても男らしいんだよな。

「年齢など関係ない…そのままの花子殿を拙者は好きになったのでござる」

これには年甲斐もなく真っ赤になった。こんなに堂々とした告白なんて初めてだったし、それに…それに顔が近い。


「は、ははは白兵くん!」


ひいいいと近づく白兵くんに聞こえない叫び声を心の中で上げている私はずっと聞きたかった名ゼリフをこの時この状況下で聞く事になるとは思いもしなかった。



「拙者にときめいて貰うでござる」


ね?っと可愛げに小首を傾げる彼にドカンと頭が蒸気をあげた気がした。

誰かこのときめき職人を止めて下さい。



死んでしまうだろうが。


(comment*☆.)


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