■ ここで心臓が果てそう。



うう…私までこんなに飲む羽目になるとは。私はこの酒に少し慣れているし酒には強いと自負しているつもりだった。
まぁ、あんまり飲めないふりしてちょびちょび飲んでいたからギリギリの所二人には勝ったのだが、なんだこの酔い方は。


「花子殿、花子殿、見て見て見てでござる〜」

と言って上半身裸になり筋肉質な体を見せ、私の手を取り触らせてくる。うわ固い、っていうか、こう酒も入るとムラムラしてくるんですけど…と顔を反らせば鳳凰さんがにやにや笑っている。

「お主まっこと初心よなぁ、花子は生娘ではないのであろう?」

「まぁ鳳凰殿、そこが花子殿の可愛らしい所なのではござらんかあ。しかし気になる所ではあるな」


酒の効果は偉大だ。こんなに互いの意見に賛同している二人を見ると嬉しいがその内容はお下劣でベロベロに酔っ払いになると人って凄いなと改めて思った。

「それでそれで?花子殿、ご経験はお有りでござるかあ?」

その白兵くんを鳳凰さんは腹を抱えて声を押し殺しくっくっくっと目の端に涙を溜めて笑っている。えー、言うの?とか思いつつ酒が入り気持ちいい私は下の方の話も楽しくなってしまう。

「えー、じゃあ鳳凰さんと白兵くんはどうなんですか?その隠された性事情を教えてくれれば私なーんでも教えますよ」

白兵くんは流石に口を紡いだが、鳳凰さんはによによ笑い知りたいか?と言う。勿論、知りたいさ。だって絶対特定の女なんて作らぬと言う顔をしてらっしゃるじゃないか。
どうなの?どうなの?と笑顔で私が言えばここへ座れと手を動かし私は鳳凰さんの胡座の上へ腰を下ろした。
白兵くんは羨ましい!拙者も拙者もと言っていたがすこし黙っていてもらおう。

とりあえず私はこの方の秘密が知りたいのだと耳を鳳凰さんに傾けた。
耳に口を近づける鳳凰さん、そのやらしい答えを待ち望んでいるとカプリと耳を咥えられ更には舐められた。

「…んぁっ…ちょ!ちょ!」



変な声出たでねぇかー!

バクバクする心臓と手で抑える耳、それとうずくまる白兵くんとそれを見て笑う鳳凰さん。もう信じない、変態馬鹿と涙で霞む視界で訴えればすまぬすまぬと笑い過ぎて出た涙を拭う。

「……本当に?」

「約束しよう、故にそんな顔で我を睨むな興奮する」

うはぁ、やばい、甘い!この人全部がえろい!どうなるのか分かった、鳳凰さんは笑い上戸寄りだが人を虐めて楽しむタイプだ!!しかもボロが出てエロい単語も容赦なくぼんぼん投下して来やがる。

そしてこの齢二十歳のお兄さん。

私は胸がときめいてときめいて仕方がありませんよ。元々肌が真っ白な白兵くんは手から顔から足まで真っ赤で言う事がもう可愛いったらこの上ない。やはり甘えたくなるって若い子特有なのかね、名前を呼びながら擦り寄ってくる白兵くん本当可愛い撫でたい死ぬほどちゅーしてやろうかこいつ。


もうしないと言う鳳凰さんの言葉を信じ、耳を近づける。そんなに聞きたいかって?聞きたいに決まってるじゃないか!!




「−−だ。くっくっく…」

この鳳凰さんの話に驚愕した。

想像していたよりも更に艶かしい話にわたしはぶわあっと顔が熱くなる、加えて酒も更に回った気がした。

うわー、くらくらする…。
(comment*☆.)


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