■ ついにこの時が来た。
「さぁ花子、我の腕を貸してやろう」
「自分の布団行ってくださいよ」
もうっ。今現在何度、このような会話を繰り広げただろうか。私のベットに入り一緒に寝ようと布団をまくる。
ため息をつき早く退いてと言うが今日は結構粘ってくる。もう、眠いんですけど。まぁ、けど明日は休みだ。
「鳳凰さん、いい加減に…」
するといきなりぐいっと腕を引っ張られる。引力に負けベットにダイブしてしまった。
「いたたた…た?」
目を開ければ真面目な顔をした鳳凰さんが両手を掴んでいた。動けないんですけど。
今まで全く私なんかに興味なさそうにいたのに、最近どんだけ溜まってんだこの人は。まぁ、致す相手もいないし目を瞑ればできない事もないみたいな感じか、おい。
「ふざけないで下さいっ」
顔が近づき鼻と鼻がくっつきそうな位置で止まった。こ、これ以上は本当にやばい。
「〜ッちょっと!」
「……好いている者と寝所を共にしたいと思うのはおかしいか」
へ?
「それは、どういう…」
「こういう意味だ」
互いの唇が触れそうになる瞬間、その出来事は起こった。
ゴロゴロゴロゴロ!ガシャーン!!
「うわっ!今の音なに!?」
「ちっ…花子はここから動くな、我が様子を見に行く」
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