「ねぇねぇ、なまえって、どんな男性がタイプなの?」
サラザールの城の一室でひとまず休憩を取っているときにアシュリーがなまえにそんなことを聞いた。なまえはその質問に対して「うーんタイプ?」と顎に手をやって考える。
「なんでまた急に?」 「いいじゃない!やっぱり女の子同士する話といったらこうじゃない!」 「そういうのってやっぱ世界共通なんだ」 「ふふ、早く聞かせてよ!」
「気になるから!」とアシュリーは俺のほうをチラリと見てなまえを急かす(なぜ俺を見るんだ。)。アシュリーに急かされたなまえは「そうだなー」と口を開いた。
「やっぱり、やさしい人が好きかな。あと、包容力のある人、とか」 「うんうん、鉄板ね!あとは?」 「え、それくらいかな」 「それじゃあアバウトすぎよ!そうね、容姿とかは?やっぱりイケメンがいい?」 「え、容姿?」
すぐそばでそんな話に花を咲かせる2人。 女の考えることは良く分からんな。と思いながらも、なまえの口から出る「好きな男のタイプ」を知ろうと無意識に話を聞いてしまう。 「かっこよくても、いやな人がいるから、容姿は重要じゃない」と言うなまえ。 そうか、なまえは性格重視なタイプで、やさしくて包容力がある男が好き、なのか。 だが、それはシンプルでいて、なかなか難しい。 と考えていると、アシュリーがさらになまえに「じゃあなまえは日本人だから、やっぱり彼氏にするなら日本人がいい?」と聞く。 それは、気になる。
「え?うーん、そんなこともないよ。」 「じゃあアメリカ人は?」 「アメリカ人をそんなに知ってるわけじゃないけど、日本人の私からして、外国の男の人は紳士なイメージがあるし、いやじゃないよ」 「そう」
チラチラとさっきから俺を見てくるアシュリーに「なんだ?」と聞けば、アシュリーは「べつに〜」と楽しそうに笑った。 そしてまたなまえのほうを向いて話だす。
「じゃあ、レオンなんて、どーお?」
突然聞こえてきたその言葉に、俺は思わずむせる。 なんだって?とそんな意味をこめてアシュリーを見れば、彼女はやはり楽しそうに笑うだけだった。
「え、レオンさん?」 「そう、レオンならイケメンな上にやさしいし、包容力もあると思うんだけど」 「そうだね。うん。これ以上ないくらいの包容力を持ってるとおもう」
うんうん、と頷いて俺を見るなまえ。 これは、少し期待してもいいのだろうか。
「なまえ、その、」 「あ、ていうか、レオンさんのタイプの女性とか聞きたいです!」 「え?」 「ふぅん、まあそれもいいかもね〜」
「で、どんなのがタイプ?」と2人がこちらをじっと見つめてくるので、俺は「そうだな」となまえの顔を見て、「とてもかわいらしい子で」とひとつ言う。
「好奇心が旺盛で」 「ふんふん」 「おちゃめで」 「ほぉ」 「それから、意思が強いところがあって」 「へぇ」
いくつかなまえに当てはまる事を並べ、最後に「あとは、アジア系、だな」と言えば、なまえは「ほお」といってそれから思い当たったように目を見開いて口元を押さえた。アシュリーも「あら!」と楽しそうにはねる。 さすがに鈍いなまえも気付いただろうか。 そう思った瞬間、「ふふふ」となまえが笑った。
「そっかー、レオンさん、やっぱ、いや、そうなんですかー」 「ん?」 「ふふふ、いや、近々会えると思いますよ〜そういう人!ふふ」 「えっと、なまえ?」 「はい?」 「俺の言ったことちゃんと聞いてたか?」 「?はい聞いてましたよ?」 「で?」 「ん?」
だめだ、まったく通じてなかった。
ティーンエイジャーとガールズトーク (はぁ……) (まあ、落ち込まないで、レオン。いつかきっと伝わるわ) (??)
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補足として、時間軸的には、アシュリーがピタゴラスイッチする前で、なまえちゃんは完全に「やっぱレオンさんはエイダがタイプなんだ!」と思ってます。 おばかです。鈍いにもほどがあるね!
ということで、桜様からのリクエストで「夢主ちゃんとアシュリーで恋バナ(途中でレオンも巻き込んで)」でした! 桜様、ご要望どおりの話がかけましたでしょうか? 少しでも気に入っていただけたらうれしいです!
リクエスト、それに変態ウェスカー連載を気に入っていただけてとってもうれしいです! ありがとうございました!(^ω^)
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