「提案があります」

そういって私が手を上げれば、レオンさんはルイスさんと顔を見合わせてから、私に「発言を許可する」と冗談ぽく笑って言う。


「この先、私が知っている通りだとすれば、サラザールとの対決なんですが」
「ああ」
「そのサラザールを倒すための作戦なんですけど」
「何かいい案が?」
「まぁ、いい案っていうか」


「ロケットランチャーでドカン、パート2と言いますか」とそういうと、二人の口から「ほう」という声が漏れた。「紙とペンありますか?」と武器商人に尋ねて、その二つを借りる。「あの部屋に行くと、サラザールとウェルデデューゴがいるんですそして、ここに変な植物があってそいつが……」と説明しながら紙にぐりぐりと絵を描いていく。


「お、おお?」
「ん?」
「それで……、あれ、どうかしましたか?」
「いや、なんでも」
「続けてくれ」
「?、じゃあつづけますね」

なんだか歯切れのわるい2人の様子も気になるが、とりあえず絵をかきながら話を続ける。

「この目を何度か攻撃すると、最大の弱点が出てくるのでその隙にここにロケットランチャーをぶち込むんです」
「あー、オーケー一ついいか?」
「はいなんですかルイスさん」
「目はどこだ?」
「え?どこって、ここ」
「それが、目?」
「なまえはどうやら絵心が無いみたいだ」
「ええっ??レオンさん?」

私の描いたサラザールの絵をみて苦笑いする二人に「え?そんなに酷いですか!?」と尋ねるが「まぁ実物を見ればわかるだろう」と二人で話を進めている。

「え、ねぇ、酷いんですか?」
「じゃあ、ロケットランチャー一本、もらっとくか」
「そうだな」
「何で無視するんですかーー!?!」


私の問いを無視して武器商人からロケットランチャーをもらい、さっさとサラザールの待ち受ける部屋へと移動する。私は若干すねながら二人に遅れて行けば、すでにサラザールとウェルデデューゴはでっかい気持ち悪い植物に取り込まれた後で、じゅるじゅると変な液体をまき散らしながら変形しているところだった。思わず顔が歪んで「お、おぇ、気持ち悪い」と口から洩れた。すぐ近くからもレオンさんとルイスさんのをちらりと見れば、二人も渋い顔をしている。この二人も引くほどのキモさなのかと思えば、ボソリと口が動いた。


「やっぱり……」
「なまえの絵は下手だったな……」