本日二回目の歓迎パーティいや、本日何度目になるかわからない一斉総裁を終え、大切なキーアイテムである"山羊のオブジェ"を手に入れる。
レオンさんは「こんなのいるか?」と置いて行こうとしたが「いや、いるとおもう!」と私が説得して、無事もって行くことになった。



「あーつかれたー」
「休むか?」
「ん、まだまだ行けますよ」

部屋をでると、久しぶりの外。
エントランスを歩いていくと、広大な庭が広がった。

「おーすごい庭ー」


手すりに肘をかけて庭を眺める。
さらりと頬を撫でる風が心地いい。
まぁ、良いセンスの庭とは言えないけど、この際そんなことはどうでもいい。
ここが終わったら、エイダが来て、それからルイスさんが…、

「はぁ」

この後のことを考えると溜息が出る。
助けたいけど、私に助けることができるのだろうか…。

「どうにもできなかったらどうしよう…」
「なまえ?」
「はい?」
「本当に大丈夫か?」
「はい、大丈夫ですよ」

「どうしたんですか?」と聞くと、レオンさんは「いや…」と言って私の頬を撫でた。

「レオンさん?」
「なまえ…俺は…」



レオンさんが何か言おうとしたとき、タイミングよくサラザール坊ちゃんから電話がかかってくる。
レオンさんが対応している間、私はサラザール坊ちゃんがどっかで見てんじゃねーのかと周りをキョロキョロと見回しす。

「まったく、ふざけたヤツだ」
「あ、終わりました?っていうか、レオンさんさっき何言おうとしたんですか?」
「いや、なんでもないんだ。とりあえず、あの部屋に入ろう」


とレオンさんはあのエイダ姐さんがカッコよすぎるイベントが起きる部屋を指さした。
しかし、当然というかなんというか、扉は固く閉ざされていて、びくともしなかった。


「このくぼみに何か入れるのか?」
「みたいですね…。まぁ、鍵があるとするなら、まーこの庭でしょうねぇ」
「こんなに広いと嫌になるな…」
「いや…大体目星はつきますよ。あそこ高くなってるとこか、あの噴水ですね!」
「どうしてだ?」
「え、ああ、ゲーマーのカンですよー」

「だって場所知ってますもん!」とは言えず、適当なことを言ってえへへーと笑ってごまかす。
レオンさんはすこし考える素振りをして「じゃあ、行ってみよう」と言った。

「なら二手に別れましょう」
「大丈夫か?」
「大丈夫ですよ!強い味方も二人いますしね!」
「二人?」
「レオンさんと、この刀。だから、大丈夫です!」

ね?というと、レオンさんは「わかった」と微笑んだ。

「何かあったら、叫んで俺を呼んでくれよ」
「分かりました。じゃあ私はあの高いところを当たります」
「なら俺は噴水を当たるよ」
「じゃあ、いってきます」
「ああ」

レオンさんと別れ、一人になる。
このエリアには大量のわんこ、少々心配だけど、まあ何とかなるだろうと踏み出した。


* * *


「結構迷っちゃた。けど月の欠片ゲットー!」

いよっしゃ!と言っていると後ろからぐちょぐちょという嫌な音がした。
音がするほうを向けば、そこには背中から無数の触手を出しているわんこ×5

ここまで会わなかたからラッキーとか思ってたけどやっぱりそうはいかないかぁ。

ふぅ、とため息を着いてポケットから閃光手榴弾をとりだす。(まえも言ったが、乙女のポケットはドラえ○んのポケットなみにすごいのです!)
そしてピンを引っ張って、「ほーれほれとってこーい」と投げた。

プラーガに寄生されてもやっぱり犬は犬なのか、私の投げた手榴弾に五匹そろって群がり……

まばゆい光に目を細めながら、「たーまやー」と言ってみた。
うむ、実に汚い花火である。