部屋に入り、階段を上った先に、丸いテーブルがり、その上には「8代目城主のメモ」がおいてある。
それを読んだレオンさんが「まったく、面倒なことしてくれるぜ」とため息をついた。
そして、すぐそばの扉をあけると、部屋の中で赤服の邪教徒がしたっぱをひきつれ、私たちを待ち構えていた。
「げ」と二人同時につぶやく。

「あーもう、かんべんしてー!」



そのあとは部屋の一斉総裁、のち赤服の邪教徒さんと全力で追いかけっこをし、(この追いかけっこに負ければ赤服さんによるガトリング無双が待っているので、それだけは絶対阻止しなければいと死にもの狂いで私は走りましたよ!)とっ捕まえて手に入れた鍵でサロンに入る。
そこには壁に四枚の絵が飾られていて、「6人の犠牲によって真実の道が開かれる」と書かれていた。

「つまり、これをどうにかすれば道が開くってことですよね。あからさまなスイッチもありますし」
「俺は、あんまりこういうのは得意じゃないな…」
「そうですか、でも大丈夫ですよ、テキトーにやってれば開きますって」
「いや、しかし…」
「たったったらたららった たったったたらたららった たったったらたららった ピタゴラスイッチ!」

私は某教育マンガの歌を歌いながら、覚えている通りにスイッチを押して行く。
ばたんばたんと絵が動き、そして壁が動いた。

「ほらね!」
「なまえにはまいったよ」


現れた隠し扉をあける。
するとそこにはニヤニヤとなにやら嬉しそうに笑っているサラザール坊ちゃんが待ち受けていた。


「おやおや、用なしの方ですか…それと…」
「はーい!人呼んで!ジェノサイダーなまえでーす!」
「……、アシュリーはどうしました?」
「あれ?なに無視?あれ?」
「用がないならほっとけよじいさん」
「レオンさんも無視?無視?だれも何も言ってくれないの?」
「年寄扱いですか。これでも20歳なのですよ」
「お前も所詮虫けらの操り…どうしたなまえ?」
「いえ、べつに、二人で仲良くお話ししてればいいんじゃないいですか?」
「私を低俗なガナードと一緒にー…」

つーんと体育座りで床にのの字を書きながらそういうと、レオンさんがしゃがんで私の頭をわしゃわしゃとなでる。

「なんだかわからんが…ごめんな」
「レオンさん…」
「なまえ…」
「ッ…ジャマ者を始末しろ!!!」
「ったく空気の読めないおっさんだなぁ…」
「私はまだ!20歳です!」


ぷりぷりと怒りながら去っていくサラザール坊ちゃんの背中にべーっと舌を出して「ばーか」と言ってやる。
そんなことをしていると、じりじりと邪教徒たちが近づいてきた。
どうやらまた歓迎パーティをしてくれるらしい。

「またパーティーですってよ、レオンさん」
「今日は2回目だぞ…」