「レオン!」


ドアを開けて進んでいると、ルイスさんがやって来た。
ああよかったまだ死んでない!

「ルイス!」
「会えてよかった!お前らに渡すものが……、しまった!ヤツラから逃げるときに落としちまった!お前、吐血したか?」
「ああ、俺はした、アシュリーは?」
「ええ、したわ。なまえもさっきしちゃったし…」
「畜生、もう一回行ってくる」

「じゃあな」と言ってルイスさんは再度来た方へと方向転換する。
ゲームならルイスさんの健在なシーンはここで最後だ。
私はルイスさんには死んでもらいたくなくて思わず「一緒に行きたい」と言った。

「なまえ、嬉しいがレオンに守ってもらえ。レオンの腕は確かだ」
「でも…」
「大丈夫だ」

ルイスさんはポンポンと私の頭を叩いて微笑む。

「ちゃんと戻ってくるさ」
「……わかりました。でも、後に気をつけてくださいね」
「ああ、ありがとう、じゃあな」


ヒラヒラと手を振ってルイスさんは来た方へ戻っていった。


「大丈夫かな…」
「大丈夫さ」
「レオンさん…」
「ルイスなら心配ない、アイツは強い」
「わかってるんですけどね」
「そんなに心配か?」
「そりゃ、心配ですよー、はぁ、途中で後ろからざっくりなんて事が無かったらいいんですけど…あれ?レオンさんどうかしました?」
「いや、べつに……」
「そうですか?」


(レオン、なまえはちゃんと言わなきゃ伝わらないタイプみたいよ!)
(な、なんのことだ?)
(うふふ、隠しても無駄よ!)