「ごばああああああ!!!!!」


こんにちは!へんな奇声を上げているのは私、なまえでございます!
なぜこんな声を上げているのかというと、日本に古来から伝わる?のかは知らないけど、迷ったときには定番の「どちらにしようかな〜」でどちらのルートから進もうか決めた結果、ハルヒ、いやエルヒガンテのルートの方を行くことになり、只今全速力で奇声を上げながら逃げているのです!

さて、全速力で逃げているはずなのですが、レオンさん達と私の間がどんどん離れていきます。
あれ?頑張って走ってるのに何でかな?

はぁはぁと息が上がるし、休みたいけど、そんなことをすればミンチ決定なので、全体力を使い走り続ける。


「アシュリーたん以外と体力あるんだね…」

とーくに見える彼女の背中を見てぼそっとつぶやく。
プレイしてたとき足手まといとか言ってごめんなさい。私のほうがよっぽど足手まといだね、あははは。


そんなこんなでなんとかエルヒガンテから逃げぬき、「なまえ!早く!」と私を呼ぶアシュリーが待っているドアをくぐる。
それから力一杯バタンとドアを閉めた。


「はっ、はぁ、はぁ…」
「大丈夫か?」
「いや、無理っ…大丈夫じゃ、はっ、ない…!」
「なまえは体力がないのね!」
「あはは、むしろあなたたちが何故そんなにけろっとしてるのかが気になるわ!」


そんな会話をしつつ、三人で先にすすむ。
城へ続く大きな扉はやっぱり開かないわけで、そのドアを開ける鍵、というか村長の目を取りに行くためにとりあえずいける方へと進む。


ゴンドラに乗り、山のふもとに下りて道なりに進むと、小屋が見えてくる。
きっと、あそこに村長がいるに違いない。
ゲームならここにアシュリーを置いていくんだけど、レオンさんはどうするんだろうと思い、彼の顔をのぞく。


「二人はここで待っててくれ」

「俺はあの中を見てくるから」とレオンさんが言う。
これから起こることを考えたら、ここで待ってるなんて心配で心配で仕方ないけど、私が一緒に言ったところで足でまといにしかならないとわかっているから、私はおとなしく「うん」とうなづいた。

「じゃあ行ってくる」とレオンさんはさっさと小屋に入って行き、私とアシュリーは小屋から少しはなれた木の根元に腰を下ろす。

すると、すぐに小屋から大きながする。
どうやら無事、ではないが、レオンさんは村長と出会い、戦闘を開始したようだ。


「なに、今の音…レオンは大丈夫かしら?」
「ほんとだね、でもレオンさんは強いから大丈夫だよ」

そう言って心配そうにうろうろするアシュリーを慰めると、「うん」と言って微笑んだ。

銃声と爆発音が絶え間なく続く。
そろそろ村長は第2形体になっただろうか。
と考えていると、バキャッという大きな音がしてレオンさんが小屋から飛び出してきた。意外と早かった…。

「うおお!びっくりした…。大丈夫ですか?」
「レオン!無事だったのね!!」

すかさず2人でレオンさんに駆け寄る。
すると彼はまぶしい笑顔で「ああ」と言った。


「さあ、行こう。あの門を開けてさっさとこの村を出よう。」
「ええ!」
「はい!」