ついさっき手に入れた鍵を使って大きな扉を開ける。 少し進むと、頭上からあの甲高い声が聞こえてきた。 「やっと気づいてくれましたね」 「誰だ」 「私はラモン・サラザール。この素晴らしい城の八代目の主にして、偉大なるパワーを教祖サドラー様より授かりし者です。あなた方同胞をお待ちしておりました」 「一緒にするな」 「おやおや、威勢が良いですね。ひどい目に会う前に金銭交渉の人質になりなさい、もっとも、大統領の娘だけで結構ですが…、スコット君とそこの…どこの者かも分からない君はお金になりません。」 「なんだとぅ!?私もそれなりに良い身体してるぞぅ!!」 「なまえ…そんな話じゃないぞ」 「あれ?そう?」 「ゴホン…とりあえず、死んでも大丈夫です」 そう言って颯爽と去っていくとっつぁんぼーや、いやラモン・サラザール氏。 レオンさんとアシュリーの前じゃ言えないけど、か、可愛いなサラザールよ! なんて一人ではぁはぁしていると、アシュリーが「あいつらみたいになるのは絶対いや!」と叫んだ。 そりゃそうだろう。私も嫌だ。 (いや、さっき可愛いとか言ってたのは、あれだよ!キャラだからだよ!) そんなアシュリーに「そうだな、治療法を探そう」とレオンさんがやさしく声をかける。紳士だなぁ…。ちょっと涙目なアシュリーも可愛いなぁ…、じゅるりはぁは…い、いや、自重しろ私ィィィイ!!!!! 「なまえ?どうしたんだ?」 「具合悪いの?」 「ハッ!ううん!なんでも!さっ!進も進も!あははははー!あ!なんか閉まった!レオンさん!道が閉まっちゃったよ!どうする?どうする?」 「他の…道を探さないとな」 「そうですね!なんかこっちのような気がする!!えへへへへ!」 (レオン、きっと、プラーガとかいうののせいよね!) (どうだろうな…) |