どうやら僕はいつの間にか寝てしまったようで、僕が起きると、部屋の中は真っ暗だった。結構長い間寝ていたみたい。
ベッドから降りて、部屋からでると、いい臭いがする。
ぐぅ、とお腹がなった。

「おなか、空いたなぁ…」

夜ご飯かな?とリビングに行ってみると、この家の主が机に料理を並べていた。

「あ、イヴァンさん!いま起こしに行こうと思ってたんです。ちょうど良かった、夜ご飯です」
「そう、ありがとう」

そう言って座ると、家の主は「ボルシチは無理ですけど、チャーハンならいくらでも作れますから!どんどん食べて下さいね!」と言った。
チャーハンは僕と関係無いんだけどなぁ。

「うん、チャーハンは僕と全然関係ないね」と言うと、主は、「そうですか、ザンネーン」と詰まらなそうに言った。
そんな主を見ていると、「そう言えば、なまえって…」と今日見た夢で聞いた名前が口をついて出た。

「なまえって、君の名前?」
「?、何で私の名前知ってるんですか?」
「今日、夢の中で君がずっと言ってたんだ」
「私が?イヴァンさんの夢の中で?」

信じられない!と叫ぶ主、基なまえに「本当に言ってたよ」と言うと、次は「うっわーすげー!」と目を輝かせた。


「ふふ、これからは君とかyouとかじゃなくてなまえって呼んでくださいね!」
「僕、君の事をyouって呼んだ事ないよ」
「あれ、そうでしたっけ?」



(そんなに簡単には読んであげない)