学校から帰ってきて、家のドアをあげて、
「ただいまです!」と叫ぶが、何の返事もない。
いや、イヴァンさんから返事が返ってくるても思ってないけど。


「イヴァンさん、返ってきましたよー」

とリビングをあけて見るけどイヴァンさんは居なかった。じゃあイヴァンの部屋か?行ってみたが居なかった、トイレにも居なかったし、お風呂にもベランダにも居なかった。

と言うことは、もしや…
私の部屋ですか?

まさかまさかまさか!と部屋のドアを開けると、そのまさかで私のベッドにイヴァンさんが寝転がっていた。

「こ、コラー!イヴァンさん!私の部屋の中入るなって言ったでしょうがっっ!」

むきー!と怒って見るが、イヴァンさんからは何の返事もない。コルコルされるかと思ったのに。と思い、よく見るとイヴァンさんはスヤスヤと寝ていた。

やはり、ロシア人てのは、(いや、ロシアそのものだけども、)とても綺麗な顔をしている。睫毛ながいし、鼻筋が通ってるし。

少し見とれてしまって、ハッとした時には、もうイヴァンさんが私の部屋に入った事はどうでもよくなってしまった。

「まぁ、いいか…」

気持ちよく眠っているんだし。
とそのままイヴァンさんをほっておく事にした。と言うことは無く、せっかく大人しいので、イヴァンさんの耳元で何回も自分の名前を連呼して洗脳しておいた。
起きたときに、私の名前を覚えていればいいけど。なんて思ったり…



(寝顔に免じて洗脳だけで許しとくぜ!)