「たーかーすせーんせー!」
「なんでいんだよ!」

鷹栖先生が嫌そうな顔を私にむけ、すぐに競馬の情報ばっかりの新聞に視線を戻す。
そんなんだから奥さんに逃げられたんですよ!と言ってやりたいが、まぁ、ここは本題に入ろう!(それに、それを言うと怒り狂うか泣き叫びそうだし。)


「古文の宿題教えてください!」
「お前は生粋の日本人だろうが!自分でしろボケ!」
「いひゃ!いひゃい!ほっへゃひへんなひへふは!」


バチバチと私の頬っぺたをつねる先生の手を叩く。


「ひでぇ、ひどすぎる…!」
「『酷いです鷹栖先生』」
「酷いです鷹栖先生!そんなに私に教えたく無いんですか!?」
「当たり前だ!タダで教えられるか!」
「うう!もう良いですよ!ジャックさんに教えてもらいますよーだ!ジャックさんは優しいしカッコイイし!鷹栖先生と違って紳士だし!」
「おーおー!そうしろそうしろ!そのほうがいいだろーよ!」
「そうですね!そうしますよ!バーカ!」
「おまえがバーカ!」
「お前もバーカ!すっとこバーカ!」
「ぐぐぐぐ…!」
「うぎぎぎぎぎ…!!」
「「ふん!!」」


(ほんとに可愛くないなアイツは!それにしても…)
(鷹栖先生のぶわか!ほんとまったくもって…)

ままならない