「ぽかぽかー…」

ぽかぽかとした日差しが差している屋上で、私はひなたぼっこ中である。もちろん無断で。看護婦さんの目を盗んでよいせよいせと階段を上がってきた。


「はぁ、気持ちいい…」
「こら、何してる」
「うわっ!?びっくりした!速水せんせ…」
「おまえ、安静にしとかなきゃいけないんだろ」
「嫌ですよ、あんなとこじゃ気が滅入っちゃいますよ。それから速水先生みたいになるの嫌です」


と言うと、「どういう意味だコラ」とぐりぐりぐりーと頭を押さえられる。

「痛い痛い首の骨が折れる!」
「ははは、ここは病院だから骨の一本や二本折っても直ぐに直せる」
「わぁお!冗談に聞こえない!」

やーめーてー!と叫んでいると、行きなりパッと手を離される。
それから速水先生は私の隣にストンと座った。


「先生、サボりですか?」
「バカ、休憩中だ」

先生はポケットをごそごそとさぐり、アメを出す。
「ください!」と言うと「欲しいか?」と言ってニヤリと意地悪そうに笑った。

「食べたいです!」
「そうか、じゃあ…」
「わーい!やったー!」
「バーカ、やるわけねぇだろ」
「はひっ!?」

パクッ、とアメは先生の口に入っていく。
それが憎くて、ジトッと先生を見つめていると、先生はくつくつとこれまた意地悪そうに笑って、「なにか可愛いこと言ったらやるよ」と言った。

「か、可愛いことですか?」
「ああ」
「う、じゃ、じゃあ、いきますよ…せ、先生、好きです…」
「っ………!」
「どっどーですか!私の渾身の演技はっ!!」
「…全然可愛いくねーよバーカ」
「ひ、酷い!」
「まぁ、仕方ないからやらるよ」
「わ、やった!先生大好き!」
「可愛くない!」


直球ストレート
(しまった…可愛かった……)
(わーいわーいアメだー!あ、白鳥さん!みてみて速水先生がくれましたー!)
(ばっ、ちょ!今すぐそれ捨てなさい!)
(ええっ!?)




タイトル?なにそれおいしいの?
天然直球な夢主ちゃんと俺様でちょっとツンデレな速水先生。
そんなのが書きたかったんです…!
次は「そんなアメばっちいから捨てなさい!僕がもっと良いのあげるから!編」を書きたいです\(^O^)/