あの日、これが、恋なのかもしれない。と思った。 隣で自慢話ばっかりする馬鹿グリーンを気にもせずにスッと通っていった背中。 思わず、喉がゴクリと鳴った。 いや、別に、変態じゃない、はずだ! それから数日、あの人には会っていない。 あぁ、あの人と話してみたい。あの素敵な背中に飛びついてみたい! こんなにも思っているのに、私にはグリーンしか寄ってこないので嫌になる。 「なあ、なまえきいてんのか俺の話!」 「ねー、グリーンよ。貴方一応私とは違う学年ですよねー」 「あぁ、そうだが?」 「じゃあさっさとお帰り!勉強しとけ!」 「っ〜、お前なぁ!俺はお前の事が心配で…」 「グリーン、いるか?」 あほグリーンの台詞を途中で下記消す声にぱっと声のした方に振り向く。 それから、私は思わず「あ」と小さく声を上げた。 「…何だよレッド」 「先生が探してた」 その声の発生源は、あの日の素敵な背中の人だ。絶対そうだ。私には分かる。(何でかというと、これは本能に等しいからだ。) レッド、レッドが彼の名前らしい。 そのレッドさんはグリーンとは違い、キリッとした顔立ちに、少し憂いを帯びた雰囲気…… やっぱり素敵だ!声も素敵だ! 高ぶる感情を押さえられずに、私はレッドさんに声を掛けた。 「あ、あの、レッドさん!私、なまえって言います!あの、こっちにいるのとは幼なじみみたいなもので、その、えっと、好きです!」 「………」 「………」 「………、しまった!」 高ぶり過ぎた! 何か言っちゃだめな事まで言ってしまったぞ! 「いや、あの、違うくて…!」 「なまえ、しってるよ」 「ぎゃあああ!ごめんなさい!石投げないで!……て、え?」 「いつも、グリーンの側にいるよね」 「え!違いますよ!コレが勝手に来るだけですよ!」 「ええー!なまえひでぇよ!」 「うるさいなぁ!」 ぎー!とグリーンとにらみあっていると、ポン、と頭を軽く叩かれた。 「ケンカ、だめ」 「レッドさん…」 「レッド…」 そのまま、レッドさんは私の頭をもしゃもしゃと撫でる。 う、嬉しくて死にそうだ! 「なまえ、可愛いね」 「うふふふふ〜」 「〜っ、俺は!認めねーぞぉぉぉお!!」 両手いっぱいの愛を (れれれレッドさん!美味しいケーキ屋さんがあるんです!一緒に行きませんか!?) (…行く) (認めねぇぇぇぇえ!) はい!浅葱ちゃんにささげるぜ! 遅くなってごめん、みどりのキャラわかんなくてごめん、赤様似てなくてゴメェェェェェェん!!! 10/01/27 |