どうも初めましてなまえです。丁寧に挨拶とかこれしか出来ないんであとは気楽に、適当に。
実はでもないけど私はアイドルです。多分結構人気なんじゃないかな、無名では無いと信じたい。暗殺部隊と両立してるから素性がバレたら怖いんだよね。まあバレないようにアイドルの時はわざと髪とかメイクを派手にしてるんだけど。両立はすっごいつらいけど愛するマモちゃんがいるから頑張れる。マモちゃん可愛いよマモちゃん。

マモちゃんが女の子ってのは知ってるしむしろバッチコイでこよなく愛してる! マモちゃんほんと可愛い!

「...すー、すー」

任務から帰るとそのマモちゃんがソファーですやすや寝てるんです。読みかけの雑誌のページにはでかでかと私が写ってる。何これ照れる萌え殺し?

小さく寝息を立ててるマモちゃんに悶えていると後ろから毒舌後輩のフランにぽん、と肩を叩かれた。

「なまえセンパーイ、手出したら人生終わっちゃいますよー。堕王子のように」

「くっ、...手を出したらベル王子(笑)みたいになっちゃうの...?」

「そうですよー。堕王子みたくなりたくないなら我慢したほうがいいですー」

「そ、そうするよ...可愛い可愛いマモちゃんを襲いたくてたまらないけどベルにはなりたくないからね! Grazie,フラン!」

「お前ら殺されてーの?」

フランと茶番をしていると片手にナイフを煌めかせているベルフェゴールに遭遇。ベルフェゴールはうししっ、と相変わらず笑っている。

「あ、ベル先輩じゃあないですかー」

「ベルやっほ〜」

「何無かったことにしようとしてんの、殺すぜマジで」

ベルフェゴールが投げたナイフは見事フランのカエルに命中し「ぐえっ」なんて声をあげるフラン。…ごめん、笑える。
頭にナイフが刺さったまま「たすけてー」と腰に抱きついてくるフラン。やだ可愛いのがむかつく。マモちゃんの方がずううっと可愛いけど。

「なまえもナイフ食らうか? それか犯すぜ?」

「そんなことしてみなよ、殺すからね、ベル。」

いつの間にか起きたマモちゃんが私の隣でじとっとベルフェゴールを睨んでいた。そんなマモちゃんに臆することなくベルフェゴールは「おー怖っ。」なんてけらけら笑っている。

「あれ、マモちゃん寝てたんじゃ...」

「君たちが五月蝿いから起きたんだよ。...というか、いつまで抱きついてんのさ。いい加減離れなよ」

「それは嫌ですー。....あ、なまえセンパイめっちゃいい匂い」

「っ殺す...今すぐ殺す...」

わなわなと震えて殺気全開のマモちゃん。それに全く怯まず寧ろやる気のフラン。やりあう気ならまず私を解放してくれないかなフラン。
後に私はベルに引っ張られて無事逃げることができた。幻術合戦中にスクアーロが部屋に入ってきて二人に怒鳴ったのはまた別の話。

...というか私の事を思ってマモちゃんはあんなこと言ったりしたのかな、って思うと正直こういうの期待してたからすっごい嬉しかったりする。あー、もうマモちゃん大好き!
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