なまえがミンクちゃん触りたい、っていうからミンクを出した。ミンクの方も尻尾ぶんぶんふって喜んでやがんの。目を輝かせて喜ぶなまえが見れてちょっと嬉しいけどちょっとフクザツ。

「ミンクちゃん可愛いねー」

「ぎぃっ!」

「可愛いからぎゅーしちゃう」

「ぎぎぃっ!」

「ミンクちゃんちゅっちゅ」

「!ぎいっ」

...。
確かにミンクもそれと戯れるなまえも犯罪級に可愛いけれどさ。だからって王子に構わないとかちょっとおかしいんじゃねぇの。

「...なまえー、王子にも構って」

「んー?ふふー、あとでねー」

つかミンクもなまえにキスしてもらったからって喜びやがって...、くそ羨ましいとか思ってねーし。

「ミンクちゃんベルにそっくりだから好きー」

「...。なまえ、ちょっと」

なまえの腕をこちらに引き寄せる。彼女の腕から解放され、そのすきにミンクは俺のボックスに戻っていった。

「なまえ...」

「あ、ミンクちゃんがー...、わっ、ベル、」

さっきなまえがミンクにしたようにぎゅう、と抱きしめる。ふわりと鼻腔を掠める彼女の匂いがたまらない。頬をほんのり赤くして、俺の名前を呼ぶなまえの口をそっと塞いでやった。

「っ、ミンクの方がいいの、お前は」

「、ふ、...ううん、ベルの方が好き。大好き」

なんて彼女が目を細めて笑うもんだから。ほんとに愛しさが溢れちゃってたまらなくてもう一回キスをした。ああ、可愛い可愛い。

「ん、ふ、ベル...!」
「ちょ、ま、いっかい、待って、」

「ヤダ。...ししっ、ねぇ、今から王子の部屋行かね?」
「俺ちょっとコーフンしてきちゃった」

姫抱きにしてなまえの顔を見るとすっごい真っ赤で、でも小さい声で確かに「...優しく、してね」と聞こえた。

...あー、どーしよ、理性飛ばねーといいけど。

(無意識にあんなイチャついてるんですかねー...、先輩方)
(そうなんじゃないかしら...。まさか一緒にいたアタシ達に気付かないなんて)


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