「べーるっ」
甘ったるい声が聞こえる。
「ねえ、ベル」
耳元で囁かれる。目隠しをされているからか過剰に反応してしまう。
「ベル...」
仰向けに押し倒された。お腹の部分に温かく湿り気を帯びているものが当たっている気がした。それに俺は情けなくも反応してしまい、身体が熱くなる。
「何も見えないでしょ、手も足も縛られちゃったもんね」
ふわり、香るなまえの香りと首筋を伝う温かくぬるっとした感触に思わず変な声が出る。
なまえ、ああ、やめろ、我慢できなくなる。
「私ね、ずうっとベルが好きだよ」
するり、口元を覆っていた布を外され、名前を呼ぼうとしたがちゅ、と口付けをされ塞がれる。ぬるり、舌を絡めて深く長いキスをするとお腹に当たっていた温かいなまえのそれがより湿ってきたのを感じられる。
唇が離れ、なまえのどこか卑猥な荒い息遣いが聞こえる。
「ベル...好きだよ、好き、好き...」
「....なまえ、...俺も...好き...」
かちゃかちゃ、と金属音がする。俺のそれが外気にふれ、少し出ているせいか冷たく感じる。なまえの手が添えられ、ゆっくり上下に動く。頭がふわふわと浮くような気持ちよさに情けなくも喘いでしまう。
「っあ、なまえっ、はや、くお前の、中、にぃっ...!」
「うん...、私も、っん、我慢できない...」
ずぶり、先程とは違う気持ちよさ。最初はゆっくり、後に少しずつ早くなる律動となまえの喘ぎ声。この二つがただでさえ敏感になっている俺を刺激し、なまえが達するより早くなまえの中に吐き出してしまう。
「んん、ベルぅ、あつ、っああっ」
きゅ、と奥の方が締まりなまえも達したようだ。
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「ベル、どう、気持ちよかった?」
「...とっても。だからさ、そろそろ目隠しとこれ外してくんね」
縛られている手がじゃら、と音を鳴らす。鎖だ。なまえはふふ、と笑って、
「やだ。ベルが本当に私を見てくれるまで、外してあげない」
(外しちゃったら、ベル、君は逃げちゃうでしょ?)
(こんなことしなくても俺はお前のもんなのにな)
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