「きょっうやーっ」
ばーん、と応接室の扉を思い切り開けると吃驚したような顔の風紀委員たちがいたとその奥でじとりと私を睨んでいる恭弥がいた。やっだー、こわーい(笑)
「...君かい、うるさいよ。咬み殺されたいの?」
「いーえーとんでもない! ただ今日は恭弥の誕生日だから私プレゼント用意してきたの!」
ずんずんと恭弥の机まで近づく。草壁さんが今日の恭弥は不機嫌だから危ないですよ、とか言ってるけど無視無視! 私を咬み殺すんだったらすればいいし不機嫌でも私は知りませーん!
「ふうん....、で、何をくれるんだい?」
頬杖をついている恭弥は確かに不機嫌そうだ。でももう慣れっこ。むしろ愛しく思えてくる。じゃーん、と昨日頑張ってラッピングしたものを見せる。
「前々から頑張って作ったの! ヒバードちゃんっぽいあみぐるみ!」
指先の絆創膏を見て、恭弥はぱちくりと瞬きをしていた。それを受け取ると、恭弥は、
「...ありがとう、なまえ」
「ううんっ、私も、こんな私を好きでいてくれてありがとう! ずっとずっと恭弥の事大好きだから!」
恭弥の頬がうっすら赤くなる。がた、と立ち上がったからどうしたんだろう、と思っているとぐいっ、と引き寄せられた。抱きしめられたんだな、って気づく。私も腕を回してぎゅう、とする。
「....可愛い。僕も、大好き...」
ちゅ、と額に落とされた口付けが嬉しくて、ぎゅうと恭弥の胸に顔を埋めた。
おめでとう、恭弥!
(君達、いつまで固まってるの。邪魔になるから早く出て行きなよ)
顔を真っ赤にしてそそくさと風紀委員たちは出て行った。
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