兄様のプリン
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『ただいまー!!』
あぁ、なんて久々なんだろう我が家!
いや、実際には毎日帰って来てるんだけども。
「おかえり」
『キャーただいまmy father!』
どうしてだろうか。
父上こと小十郎の出番が少ない・・・
オカンはうざいくらい出てくるのに。
『父上、今日のデザートは?』
「今、政宗様がプリンを作っている」
『プリン!?兄様〜!私2つ食べる!!』
「アンタそういうとこ本当に幸村に似たよな」
『違うもーん!幸村が私に似たんだもーん!』
身長は負けるけど、一応私の方が年上だもん!
「ま、安心しろよ。多めに作ってあるからよ」
『ワーイ!やった!』
「コラ!」
佐助の拳骨を喰らった。地味に痛い。
「竜の旦那、星那のことそんなに甘やかすなよな」
「Ah?別にいいだろ?星那が食いたいってんだから食わせてやれば」
「もぉ!どうしてみんな星那を太らせようとするの!?星那お昼も宮地の旦那から甘味貰ってたよね!?」
『でも元就と半分だもん・・・だいたい、いつも私より幸村のほうが甘味食べてるじゃない!!どうして私だけダメなの!?』
「旦那はサッカー部だから食べた分消費するだろ?」
『じゃあ今日はたくさん甘味食べても平気だね!明日は体育だもん!』
「星那はいつもたくさん食べてるだろ?」
『そんなこと・・・』
「あるね!毛利の旦那に聞いたよ?俺様のお弁当完食した後、宮地の旦那と購買行くって・・・」
『それは・・・お腹すいてるときだけだもん』
私の眉は自然と垂れ下がってしまう。
うぅ・・・プリン食べたい。
「そんな顔しても、ダメなものはダメだからね!」
『ケチンボ』
佐助に負けたのが悔しいので何か食べる物はないかと冷蔵庫を覗いた。
『あれ?』
先程兄様が作っていたプリンの数が6つ。人数とあわない。
『兄様??』
「・・・猿には内緒だ、You see?」
『I see!』