どういうことなの?
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「片倉ー!!」
『ん?』
いつものように保健室で問題に取り組んでいたとき、ちっちゃい先生が乱入してきた。
「星那、こやつは無視して構わん・・・それから問5、答えが違っている」
『マジでか』
こちらを向いてニコニコしている先生は無視する方向で。
「直獅・・・教室はどうした。今はHRだろう?」
そーだそーだ。
「そーなんだよ琥太郎せんせー!今、オリエンテーションキャンプのことやってんだけどさー」
オリエンテーションキャンプ?
「今、グループ決めてるんだけどさ、片倉はどうしたらいいかなー?って」
『私、行かないから』
私の一言に先生達だけじゃなく、元就まで顔をあげた。
『オリエンテーションキャンプだかなんだか知らないけど、私は女子生徒だから必然的に夜久さんと相部屋でしょ?だから行かない・・・元就と富士山でも登ろうかな?』
とか言って元就を味方にできないだろうか?
「残念だがその日は会議だ・・・」
何故じゃー!!?
『と、とにかく行かないからね!私は元親と海に出るから!』
「それだけは止めろ」
『じゃ、じゃあ父上と畑に・・・』
「なになにー?何の話ー?」
この声は・・・
『佐助!!』
「はい、星那ちゃん、毛利の旦那も。お弁当だよ」
あぁ・・・佐助が神に見える!!
「それで?なんの話?」
「・・・オリエンテーションキャンプなるものよ」
「あー、その話ね。俺様から星那ちゃんに朗報」
朗報・・・?
「そのオリエンテーションキャンプなんだけど、今年から婆娑羅学園と合同になったから」
「ハァ?」
「ちょっと待ってくれ!俺達教員は誰もそんなこと聞いてないぞ!」
「だってさっき決まったし。そろそろこの学校にも右目の旦那が来るんじゃない?」
『なんで!?』
「だってそうでもしなきゃ星那ちゃん休むでしょ?」
「よくあの魔王が承諾したな」
「あぁ、なんか松永使ったらしいよ?」
松永さんが気の毒。
『てことは、夜久さんと二晩ともにしなきゃいけないの!?』
「やだなー、俺様もそんなに鬼じゃないって」
ケラケラ笑う佐助はどうしても信じられない。
「オリエンテーションキャンプのグループなんだけど、星那ちゃんは旦那たちと組ませてよ」