緊張
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夜久さんに会うことを決めたはいいが一体どのように声を掛けたらいいのだろう?
そもそも私の第一印象は宜しくないハズだ。クラスの人たちにとって・・・
普通に教室に入っていくには無理がある。
・・・ここはかすがちゃんに協力していただこう。
『どうぞ』
「・・・あのな、これでは逆に怪しまれるぞ?」
『だって!私、自分から話し掛けに行ったことないんだもん!』
まぁもちろん転生してからの話だ。転生してから親しい関係なのは言わずもがな彼らだけだし、さっき宮地くんと話したときも、声を掛けてきたのは向こうだし。
「ハァ・・・私は上から見守ってるから、行ってこい」
『ぅえ!?一緒に来てくれないの!?』
私の声は思ったより大きかったようで、皆さんに注目されてしまった。
『ぁ・・・』
当然かもしれないが私が教室に入ると室内の空気は一気に重くなった。
夜久さんは表情を曇らせ、彼女の幼馴染みであろう二人はあからさまに睨み付けてくる。
『あのさ・・・』
私が夜久さんに声を掛けると、クラス中が騒ぎ出す。まぁ当然か・・・昨日あんなこといったんだから
『何も話さずに私の話を聞いて。・・・まず昨日はごめんなさい。見苦しいところを見せちゃって・・・あぁ、夜久さんは悪くないの。悪いのは今も私を睨んでる二人なんだから。・・・それで、本題なんだけど、私は女の子が嫌いなの。別に夜久さんだから嫌いってわけじゃないから勘違いしないで?嫌いっていうかもう・・・生理的に無理なの。ほら、今だって蕁麻疹出てるのわかるでしょ?』
何か痒いと思ったら・・・これは初知りだ。
『私的にかすがちゃん以外の女の人と話すとか・・・近くにいるとか考えられない!あ、かすがちゃんっていうのは私のお世話係の一人なんだけど・・・とにかく夜久さんとは話せないし、話したくない。だから・・・だからね?』
私は用意していた紙を夜久さんにつき出した。
『これ、私のアドレスだから。・・・話さなければ、大丈夫だから。・・・メールくらいならできるから・・・ぁ、要らなかったらシュレッダーにかけてから捨ててよね!』
そう吐き捨てた私は教室を飛び出し、保健室に向かった。もちろんかすがちゃんも引き連れて。