新たな出会い  [ 14/25 ]


皆さんおはようございます。片倉星那です。

今日の授業は英語。かすがちゃんが一緒みたい。
せっかくなんで夜久さんにお近づきしたいと思います。いつまでも苦手でいちゃダメだろうし・・・かすがちゃんだったら元親のときにみたいに喧嘩腰にならないもんね!

「じゃあ星那、いってらっしゃい。お昼になったらお弁当届けに行くけど、困ったことがあったらすぐかすがに言うんだよ?」
『わかってるよ。行ってきます』

かすがちゃんとは[うまい堂]という甘味屋で待ち合わせをしている。
今は・・・まだ余裕あるな。早く行ってケーキでも食べよう。

『何にしようかな?』
「すみません、シュークリームを1つ」

私の前にいたお客さんはシュークリームをチョイスしたようだ。ってよく見たら、星月学園の制服じゃん!ネクタイの色は赤、私と同じ学年か・・・

「む。俺の顔に何か付いているか?」
『あ、いえ!同じ学校だと思いまして・・・』
「そのようだな。俺は宮地龍之介、星座科だ」
『片倉星那です!一応・・・天文科です』
「片倉もわざわざ寮から来たのか?」
『あ、いえ!私は自宅から通っているので・・・ここで人と待ち合わせをしていて、ついでに何か食べようかと』
「む、そうか。俺のおすすめはシュークリームだ」
『あぁ、宮地くん注文していましたしね・・・じゃあシュークリーム1つ』

店員さんは笑顔で頷き、奥へと引っ込んでいった。

「それにしても、うちの学校に夜久以外の女子生徒がいたのには驚きだな・・・」
『あ・・・昨日、転入してきたんです。教室にはほとんどいませんでしたけど・・・今日も、というかHR以外で教室に行くつもりもありませんし・・・』
「それで単位は平気なのか?」
『さぁ?』

宮地くんは呆れて何も言えなくなってしまったようだ。

「お待たせしました!シュークリームおひとつでーー」
『ありがとうございます。では、何か御用の際は保健室まで・・・』

私は、宮地くんに一礼して店の外に出た。かすがちゃんはもう既に到着していて、少し待たせてしまったようだ。

「先程の男は友人か?」
『ん?星座科の宮地くんだって。友達・・・なのかな?よくわからん』
「そうか・・・?今日は何買ったんだ?」
『シュークリーム。あとで半分こして食べよ!あー、それと・・・』

私は一呼吸置いてハッキリと告げた。

『今日、保健室行く前に夜久さんに会いに行きたいんだ。・・・ついてきてくれる?』

かすがちゃんは一瞬難しい顔をしたが、すぐにいつもの表情に戻り頷いてくれた。


  









人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -