帰りたい  [ 6/25 ]


「お前らー、席につけー!転入生を紹介するぞー!じゃ、片倉・・・自己紹介」

自己紹介・・・自己紹介・・・ね。

『えー・・・星座や天文には興味ありません。この中に前世が戦国武将だという人がいたら私の所に来なさいっ・・・たぁ!何すんの!?』
「何すんの・・・じゃない!名前はどうした、名前は!!」
『えー・・・別にいいよ。そんなの。どうせ私保健室だもん』
「いーや、良くない!高校生たるもの自己紹介が出来なくてどうする!だいたい、お前には夜久と仲良くしてもらわないと困る!」
『夜久って?』
「ほら、もう一人の女子生徒の・・・」
『・・・・・・・・・』

いやいやいや・・・

『ハハハ・・・帰る』
「コラ!自己紹介してから保健室だ!」
『わかったよ!片倉星那。好きな人はオカンと父様と政宗と幸村です。嫌いな人は光秀さんと女の子です。じゃ、サヨナラ』

どうせ授業に出ても理解なんて出来ないし。私は今まで通り保健室登校を続けます!

「待て、片倉ァ!」
『げ・・・』

ちっちゃいの追い掛けてきた!

『廊下は走っちゃいけないんですよ!ぶつかったら殴られます!』
「おま・・・それ正論だけど正論じゃねーぞー・・・」
『正論です。私、殴られました・・・あと保健室ってどこですか?連れてってください』
「・・・あのなぁ片倉、初日にあんなこと言ったら青春できないぞ?」
『青春するつもりないんで・・・』
「オリエンテーションキャンプはどうするんだよ?」
『休みます』
「なぁ頼むよ・・・夜久と仲良くしてやってくれ」
『困ります。女の子の友達なんていたことないんで・・・扱い方がわかりません』
「なんでだよ?片倉は可愛いんだ、人気者だっただろ?」
『・・・そうですね。確かに人気がありました。男子からに限って。・・・知ってますか、先生。モテる女は同性から嫌われるんですよ・・・最も、この学校は夜久さんの世界です。夜久さんと仲良くできない私に、友達なんてできませんけどね』

あ、保健室・・・

『友達、なんて群れは必要ないです。家族さえいればそれでいいんで・・・サヨナラ』

オカンに会いたい


  









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