五つの告白
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2.しゃんと伸びた背中に向かって(タカ→不二)
ずっと見てきたその背中に、伝えたいことがある。
3年生になって初めてレギュラーになった俺と違って、不二は1年の頃からレギュラーだった。
ずっと追いかけてきた背中を同じコートの中で見ることができるなんて。
不二とダブルスを組めるなんて夢みたいだった。
「あっ、ごめん不二!」
「ドンマイ、次はとろう」
不二はいつでも俺のミスをフォローしてくれた。
不二一人だったら勝てた試合も、俺が足を引っ張ってしまった。
一度だけ言ったことがある。
俺と組んでも不二が実力を出し切れないだけだからペアを解消しないか、と。
そう言ったとき、不二はひどく悲しそうな顔をした。
「足を引っ張ってるなんて…そんなの思ったことないよ。ボクはタカさんとダブルス組めて嬉しかったよ」
その言葉がどうしようもなく嬉しかった。
不二が同じように思っていてくれたなんて。
でも、同時に不二を傷つけた。
もう二度とあんな顔させないように少しでも強くなろうと練習に励んだ。
最後の試合を終えて、不二のところへ向かう。
線が細い、でもしっかり伸びていて強い意志を感じさせるその背中に、できたら強く輝くその瞳に、伝えたいことがあるから。
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