片想い5題



3.告白未満の小さな呟き(祐←悠)


この時間がとても好きだ。

祐希の寝顔を見ながら頭を撫でる。
さらさらとした髪が心地良い。

一体いつから祐希のことが好きなのか。
忘れてしまう程前から好きだった。
祐希はよく抱きついてくる。
その行為に期待してしまう。
もしかしたら祐希も自分と同じ感情を持っているのではないか。
背中から伝わる鼓動はいつもより速くないだろうか。
都合良く考えているだけかもしれないけど。

「祐希…」

愛しさが募る。
誰のものにもならないでずっとここにいてほしい、無防備なこの寝顔を他の誰かに見せることはしないでほしいと思う。

「好きだよ…」

その小さな呟きは、祐希には届かない。


next.サエ→不二



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