せつない声
タカさんと一緒に帰る約束をした。
「それじゃあ帰ろうか」
「あ…うん」
ただ隣にいるだけで。
言葉を交わすだけで。
こんなに、愛しいなんて。
知らなかった。
「(背、高いな…腕、たくましいな…)」
タカさんに憧れているのかもしれない。
ボクにないものをたくさん持っているから。
優しいその笑顔が、好きだから。
「タカさん…」
気付いたら声に出てた。
名前を呼んでいた。
「え、あ、何?」
「あ、いや、なんでもない」
タカさんは驚いてボクを見た。
ボクもビックリした。
信じられないくらいせつない声が出てしまっていたから。
愛しい。
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わたしの中のタカ不二はこんなかんじ
不二は純白…だが果たしてこんな乙女だろうか…
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