色褪せた



「なぁ、お前それ飽きねぇの?」
「全然」
「あっそ…」
「良い漫画はいくら呼んでも飽きません」
「…さようで」



悠太と春は部活。小ザルは補習。
オレは生徒会もないし帰ろうと思ったら祐希につかまった。
「悠太待ってるから帰んないで」だそうで。
しょうがねぇから祐希と2人、教室で茶道部が終わるのを待ってる。
…でも、漫画読むならオレがいる意味なくねぇ…?



「……」



祐希はオレがいることさえ忘れているように見える。
窓の外を見ようとしてふと目に入ったのは、壁に書かれている色褪せた落書き。
相合傘と、それからイニシャル。



「……」



その横にもう1つ、祐希にバレないように落書きを追加。
いつかこれも色褪せていくんだろうけど。
誰が書いたのかもわからない落書きを祐希が気にとめることなんかないだろうけど。


ずっと好きでした。





----------
えっと…これはお題番号36ということでもともとは36でやろうとしてたネタでした
だから要くんがこんな乙女なんです
わたしの中での要くんは基本的に男前です、一応


2011.05.22


[ 14/25 ]

[*prev] [next#]



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -