「そんなに幸せそうな顔しないで」
「要くーん」
「春?」
「一緒に帰りませんか?」
後ろから声をかけられて、振り返るの春の姿。
他の三人は今日は一緒にいない。
「悠太と祐希と小ザルは?」
「まだ学校だと思います」
「何、お前置いてきたわけ?」
「だって要くん先帰ったって…」
要くん一人だと寂しいんじゃないかなって、思いました。
春はそう言ってふわり、笑う。
柔らかい笑顔。
そんな春に対して、オレは。
「そんな幸せそうな顔して笑うなよ」
「はい?」
「オレまで頭に花咲いてるって思われんだろ」
「あっ、なんかバカにしてません!?」
幸せそうなその笑顔を向けられるとオレまで穏やかな気持ちになる、なんて、
絶対本人には言ってやらねーけど。
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この組み合わせも好きです
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2011.04.26
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