マシンガントーク
「ゆうた好きー」
祐希はいつでも気持ちを言葉にする。
学校ではダルそうな空気を全身から出して、口数も少なくて。
でも家に帰って二人きりになった途端これだ。
好き、とか愛してる、とか。
そんなに繰り返し言われるとお兄ちゃん心臓持たないんですけど。
「悠太はー?ねー?」
「オレもちゃんと好きですよ」
「ほんと?」
「本当、です」
無口に見えて意外とお喋りなのだ、祐希は。
オレの前限定で。
だからオレもたまには素直に口に出してみる。
本当にたまにだけど。
「ゆうた…」
そんな祐希がオレの名前を呼んだきり何も言わない。
それは、言いたいことがあるとき。
子供の頃からの祐希の癖。
そんなときはただ黙って祐希の頭を撫でる。
言葉にしなくてもわかってしまうのは、それだけ祐希のことを見てきたから。
普段はお喋りな癖に本当に言いたいことは飲みこんでしまうのだ、祐希は。
見えるものが全てじゃないから。
言葉の裏側まで君を大事にしたい。
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ポルノのマシンガントークって祐悠でもいけるんじゃない?っていう友人の一言から。
2012.09.30
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