菊不二未満
2014/03/05 00:22

「ごめん英二、ちょっと寝てもいいかな?」
「いーよいーよ。ベッド使って」
「ありがとう」

お酒を飲んでいるうちになんだか眠くなってしまって、僕は英二のベッドを借りて横になった。

「不二、寝た?」

しばらくうとうとしていたら、英二の声が聞こえた。
起きてるよ、って言おうとしたけど、眠気の方が勝って返事できなかった。

英二が息を吐く気配がして、そして。

英二は僕の右手を握った。

「好き…不二」

英二は絞り出すように言った。

「ずっと好きだったよ、中学の頃から」

心臓の鼓動が速くなったのを感じた。
英二が僕を好きって…?

息が苦しい。
上手く呼吸ができない。

いつの間にか絡められていた英二の左手と僕の右手。
指先から鼓動が伝わってしまうのではないかと思いながら、僕は必死で深呼吸を繰り返した。



大学生になって一人暮らしを始めた英二と、遊びに来た不二くん。
お酒を飲んで眠くなった不二くんとつい告白しちゃった英二。
そんな感じ。


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