スラム


「・・・・・んで、アンタは何処に行きたいんだ。」


「・・・・酒場はあるか。」


「酒場?・・・・あー、あるにはあるけど・・・・」


「なんだ、何かあるのか。」


「いや、あそこには行かないほうがいい。ってか俺が行きたくねェ。

・・・・・・あそこは、狂ってるよ。スラムにいる奴らは皆対外乱暴な奴らが多いけど、あそこにいる奴らは常軌を逸してる。

こんな所にすんでりゃ危ない奴らは雰囲気でわかる。けど、あそこにいる奴らはレベルが全然違う。姿が見えなくても近づいちゃいけねェってのが分かっちまうんだ。

それに、聞いたところによると、対外の奴らが人殺しだっていう話だ。あいつらは、貧しくてスラムにいるんじゃねェ。スラムにしかいれないような奴等なんだよ!」


「・・・・・へェ。 で、場所は分かるのか。」


「だから!危ねェって言ってんだろ!あんたなんか殺されちまうよ!!!」


「あー、まァ、大丈夫だろ。俺はこう見えて強いから。心配すんな。」


「嘘つけ!どこをどう見たら強いんだ!!!」


「・・・・・・そうか、やばい奴らがいんのか。」


「おい!聞いてんのか!おい!!」


「・・・・・・じゃあ、テン、セイ、悪いがお前達は留守番だ。」


「えェーーーーーー!!」

「えェーーーーーーー」


「さすがにお前達を連れて行くとなると信に悪いんでな。また今度な。」


「・・・・・・また来る?」


「ああ、また来るよ。今日は、私はしなくてはいけない事があるから、それが終わったら、また、ここに来るよ。」


「・・・・約束!」


「ああ、約束だ。」


「・・・・・・・・・・・はァァァァァァァ。分かったよ、案内するよ!!ただし、俺は入んないからな!!!」


「ああ、分かった。」


「・・・よし!じゃあ、行くぞ!!!」


「ああ、行こう。じゃあな、二人とも」


「うん!」


「また来てね!!!」



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煌帝国王宮


「神官殿!神官殿―――――――!!!」


「どうした紅明、ジュダルがいないのか」


「ええ、今日は神官殿との軍議があったんですが・・・・どうやら、どこかに出かけたようです。まったく、神官殿も困ったものです。」


「あ、明兄、ジュダルなら、なんかスラムに行ってくるってさ。」


「スラムへ?何故そのような所に・・・・」


「さァ?なんか、喜んで行ってたけど。」


「はァ・・・・・。軍議は明日にしますか・・・・。」


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