チチチチ、、、、



「、、、、、ん、、、、、ん?」


どうやら意識を無くしていたようで、鳥の声に起こされ、体を起こす。


「、、、、、なんか、デジャヴ」


もちろん知らない場所だ。


「、、、、、何処なのここは、、、」


あたりを見回すものの、見知った物はない。

私は何をしてたっけ、、、

必死に記憶をたどる 





そうだよ、カモメがいて、、、あ、そう!んで、南海生物を連れてきたんだよ!

一生懸命漕いで、逃げて、、、、あ、結局、食べられたんだわ

そしたら、、?胃の中でー、カモメもいてー、あ、うん、結局、切ったな。

うっしゃぁぁぁぁ!ってなって、、、あ、力使い果たして気絶したんだったわ。

なるほどなるほど。状況把握オッケー





ところで、棚に飾ってあるこの葉っぱのみを纏っている男の人形は何なの!?破廉恥な!!



あまりにも自然に破廉恥人形が置いてあり、なんかとんでもない所なのではないかと考えていたところ、キィ、、と、ドアが開き、人が入ってきた。
白髪のいかにも良い人そうな青年だった。

どうやら起きているとは思っていなかったようで、少しの驚きが見てとれた。


「おや、、、、お目覚めですか」

「え!?あ、はい、今起きたところでっしゅ。」


優しそうな人だなぁ、という安心感と、だがしかし、一体何者なのだろう、という警戒心が入り混じり、柄にもなく緊張してしまった。


でっしゅって何、、、!でっしゅって、、、!

心の中で床を叩きまくる。


「、、、そうですか、思ったよりも回復が早くて驚いてしまいました。」

「ハハ、、、丈夫さが売りなもので、、、」

何か言われるかと思ったが、なんと、スルーされてしまった。いや、スルーしてもらったと言うべきか。何はともあれ、良い人なことは間違いないと確信する。



「ほう、そうなのですか。和国の姫君は、身体が弱く、長らく床に臥せっていらっしゃるとお聞きしたのですが」


「あ、それは姉上で、、、、、って、なんで私が和国だと、、、、!」


「失礼ながら持ち物を調べさせて頂きました」

「えっ、、!あっ、ほんとだ、、、」

確かに、着ているものも変えられていて、刀もどこにもない

うわーこの人親父様と同じ人種だよ、、、

人が良さそうで、腹黒なパターンだな。うん、気をつけよう。




「ところで、和国の姫君が、一体何があって南海生物の腹の中から出てくるような事に?」

「世界見物、、、?」

「、、、世界見物、ですか、、、まぁ、大方あの王が何か目的があって、あなたをここに寄越したのでしょうが、、、、」

「え、親父様をご存知で?」

「ええ、少しばかり関わりがありましてね」

「あ、そうなんですか、いや、でも、私は別にここに来るように言われた訳では無いし、偶然だと思うんですが」

「ご存知なかったのですか?あの南海生物は、貴方のお父様が飼っていらしたものだったようですが」





「、、、、はい?」



え、ちょっと待って、今なんて?飼ってた?爆弾発言!!!

んな馬鹿な!犬を買うことさえ許してくれなかった親父様が!?南海生物!?ナンカイセイブツ!?規模が違いすぎるだろ!犬飼うどころの話じゃないよ!

てか、ペットに娘食べられる所だったけど!?



うん。これは剃ること決定だな。

待ってて親父様、貴方の頭剃り上げますから。
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