ギャオォォォォォォォォォォ、、、


遠くから南海生物の咆哮がする

どうやら八人将達は後ろから付いてきたジャーファル以外は到着済みのようだ。



「あ、王様来たぞー」

「おぉ!やっと来たか!」

「、、、それにしても遅い」

「、、、。」

「キャハハ、王様はまた街でさぼってたんだねー!」

「ピスティ、そう言うことは無闇に言ってはいけない」

「えー、スパちゃん硬いんだからー。ね!ヤム!」

「えっ!?あ、いや、普通だと、、思うけど、、、」

「えーー、ヤムまでーー?」



「、、、、、お前らなぁ、、、、!」

なんだこのガックリ感は
まぁ、当たっているため何も言えないが!

「、、、、ふっ、、、何時もサボってる報いですよ、シンドバッド王よ」

そして後ろから嘲笑うかのように鼻で笑ってくるジャーファル。いや、嘲笑っている。


くそ!だが何も言えない!!!


「、、、王よ、今回は誰を指名されますか」

ギリギリと歯ぎしりをしていたところドラコーンが支持を仰いできた。

そうだ、今は南海生物に集中しなければ、、、


「、、、、そうだな、シャルルカン、ヤムライハ!今回はお前達に行ってもらおうか!」

「「仰せのままに、王よ!」」


そう言って飛び出す二人

あの二人ならばすぐにでも終わるだろう。





「おい、俺の足引っ張るなよ魔法バカ」

「はぁ?そっちこそ、私の巻き添え喰らって死なないようにね」

「あぁ?何だと?」

「何よ!」



だが、何故か行く道の途中で言い合いを始めた二人
ついには取っ組み合いだ



「シン、なぜあの二人に、、、?」

「いや、何となく、、、、」

「はぁ、、、そんな事だろうと思いましたよ」

「、、、すまん」

「いえ、流石にこれは仕方がないことですから。」

「だよな!」

「開き直らないで下さい」

「、、、はい。」

「プププ、王様叱られてるー」

「ピスティ、そんなに笑うものではない。いつもの事だろう」

「プププ、、、はーい」

「スパルトス、それも何だかんだで酷いぞ」

「事実なのだから仕方がない、シンドバッド王よ。」

「ぐっ、、、、」

「シンドバッド、そんな事やってる場合じゃ無いんじゃねぇの?」



ギャオォォォォォォォォォォォ!!!


そうヒナホホに言われたと同時に思ったよりも大きな咆哮が聞こえる

どうやら、南海生物はいつの間にか近づいていたようだ

「、、、おぉ!確かに。じゃあ、あの二人の代わりに、、、」

「、、、待て、シンドバッド王。あの南海生物、様子が少しおかしい」

「、、、何?」


まだ取っ組み合いをしている二人に代わって誰かに行ってもらおうとしたところドラコーンに止められた。

その言葉を受け、全員が南海生物に目を向ける。

、、、確かに、何か変だ。


上陸しようとしている訳ではなく、その場で暴れているようで


「、、、、何か苦しがっている、、、?」

「、、、一体何に?」

「、、、さぁ、、、おい、ピスティ、ちょっと様子を見てきてくれ」

「分かった!」


そう言って、ピスティが飛び出そうとした時だった。



ギャオォォォォォォォォォォォ!!!


ズシャァァァァァァァァッッッッ!!!


一際大きく咆哮したかと思うとその巨体が真っ二つに割れ、海へと沈んで行く





「、、、、な!何だ!?何が起こった!!!」

「、、、そんな、突然!?」

その場にいる全員が驚きを隠せない

「マスルール、何か見えるか」

じいっと遠くを見つめるマスルール。





「、、、、人が」

「「「人!?」」」

「、、、筏に乗ってます。多分女。」

「「「筏!?女!?」」」

「、、、、ガッツポーズしてます」

「「「ガッツポーズ!?」」」

「、、、あ、倒れた」

「「「倒れた!?」」」


聞き捨てならない言葉のオンパレードであった。


「おい、ピスティ、助けに行って来い!!!」

「はいはーい!今度こそ任せて!!!」


一体何が起こったのか、まだ誰も分かってはいなかった
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