クークークー・・・・

カモメの鳴き声が耳に心地よい








『・・・・おー、カモメだァ・・・ 』






そうか、カモメかぁ、、、、


ん、、、?





『・・・・・あれ?・・・・海?』



マリンブルーの海の上。 
筏の上で眠りから覚めた。 





::::::::::::::::::::::

シンドリア王国



「国王様!! またうちの店によってくださいな!!」


「ああ ありがとう また行かせてもらうよ」


「国王様!!」


「国王様!!」


やはり、街はいつ来ても良いものだな・・・・



机仕事に追われて(怖い文官にもせかされながら)仕事をしていてたら
どうしても街に出たくなってしまい、結局、抜け出してきてしまった


何街でチンタラやってんですか!!!

あとどんだけ溜まってると思ってんですか!!

ちゃんと仕事してください!!!



と怒る政務官の顔が頭をよぎるが、もう出てきてしまったものはしょうがない。

こうなったら夜まで帰らな・・・いや、それは危ない


「・・・・早めに帰るか。」


結局、一番大事なのは、自分の身だ

 

「あ!こくおうサマだ!!」


「ほんとだ!!こくおうサマ!! また”サボリ”したの?」


「なっ!!? ど・・どこで覚えたんだい?そんな言葉!!」


「ジャーファルお兄さんがいつも言ってるよー」


「ねェねェ サボリってなにー?」


あのやろう、なんて言葉を・・・・!


「一生懸命仕事を頑張ってるって事だよ。」


「へーーー! そうなんだーーー!!」


「違います。サボリとは、自分の仕事をほっぽり出して遊びに行くような無責任な行為のことを言うのです。」


後ろからの正確な説明にギクッとし、釈明しようと後ろを振りかえる


子供になんてことを言うんだ・・・!


「いや、それはだな・・・・  ・・・・!!! ジ・・・ジャーファル・・・」


「なにか間違いでも?」


にこにこと笑う部下、もとい、ジャーファル。

町民からはそのさわやかな笑顔で人気だ。

だが、ジャーファルが笑顔の時は(もちろん普通に笑っているときもあるが)
私にとっては危機を表している。

「い、いや、間違ってるぞ!これはだな・・・その・・・」


「ほう、やるべき仕事がたまっているというのに街に出るのがサボリではないというのですか? はっはっはっ、ふざけてます?」


「・・・・・・・・。」


・・・・まずい。相当怒っている。

笑顔だが、目が、笑っていない。

というか、もう笑顔かどうか怪しいくらいのオーラを放っている。黒いルフが見えてくる気さえする。


どうしようか。逃げるか、それとも死ぬ気で謝るか・・・・

・・・・・・どちらにしろ死ぬな。困った・・・・


命をどう守ろうかと思案していると、何やら街が騒がしい事に気が付く。


「南海生物がでたぞーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」


「・・・・・・・! 南海生物が出そうな予感がしたんだよなぁ!

 よし、行くぞジャーファル!!!」


「・・・なっ!ちょっと、シン!!!

 ・・・・・・・はぁぁぁ、まったくあなたって人は!!!!」


よくやったぞ南海生物!!と心の中で言いながら、駆け出すシンドリア国王シンドバット。

そしてその後を追いかける臣下ジャーファル。

たとえ、七海の覇王と呼ばれるシンドバットでも、この後起こる出来事を知る由はなかった。
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