女神物語 | ナノ


▼ 遠くで鐘の音がした

意気揚々と駆け出し、道を一直線に駆け上る。

ちょうど太陽が真向かいにあるからか、直視出来ないほど先が眩しい。

だが脚は軽いし問題ない。結構長い道のりだったが、まだまだ衰えてはいないようだ。

これも毎日運動(喧嘩)をしている日々の賜物だろう


そんなことを考えていればどうやら50m先が出口のようで。

一気にラストスパートをかける。

これで終わる!と、跳躍する。




「よっしゃぁーー!抜けたぁーーー!!!!


      ーーーーーあれ?」


だが、そこに足をつくべき場所は無く


「うわぁァァァァァァァァァァァ!!!」


落ちていった。


「ええェェェェ!聞いてない!聞いてない!おいおいおい、どうするよ、これ!」


その時、レイさぁァァァァァァん!!!と遠くからリンネの声がした。


もー少し早く言ってくれたら心の準備が出来たのに!と少し彼女を恨む。



何か言ってやろうと顔を上げた。


状況が状況なだけに、周りを見ておらず、初めて景色に目を向ける。


眼下に広がるは真っ青な海




「ーーーーっーーーあれはーーーー!」



そしてそこに浮かぶーーーーーー














白い、鯨







「モビーディック号、、、、、、」



「あぁ?お前ぇ達、誰だ。俺の船に、仕掛けるたぁ、覚悟はあんだろうなぁ?このアホンダラ共がぁ!」

「おーおー!威勢のいいこって!!!いいねぇ!

なぁ、おい、あいつは正解だ!あいつと喧嘩しに行こうぜ!いいだろ?なぁ!」


「なっ!私のいない間に他船に喧嘩ふっかるなと言っただろうが!おい、この人どうにかしてくれ!」


「あぁ?いーじゃねぇか、面白ぇから。俺もあいつが気に入った!俺も行く!!!」







遠くで、鐘の鳴る音が聞こえた。


今、運命の歯車は回りはじめたーーーーーー




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