▼ プロローグ
東の海(イーストブルー)そこは
”最弱の海”
東の海(イーストブルー)そこは――――
”最強” のいた場所
−−−−−−−−−−−−−−−−
「−−さ−−−にげ−−−−さ−−−早―――――」
忘れられない、声がある
砲撃の音と、城の、街の崩れる破壊の音中に私はいた。
何が起こっているというのか
一体、何が
――――――忘れられない”記憶”がある
遠くから私を呼ぶ声がする、どうして、そんなに悲しそうなの?
「―――さァ!!行きなさい!!あなたは生きなければならないッ!!!
これは最後の王命っ!!
見届けよ、この世界を生きて!!
我らの子らを――――――
"真実"の行く先をッッ!!!」
あぁ、この声は、あの人の声だ
いつも自身に満ちていたあの人の
―――――あぁ、何故?
「――――ッ!嫌だ!!!私も!!!私も一緒に―――!!!」
「――――レイを頼みました、必ず、必ず守り抜きなさい。」
「――――かしこまりました、女王陛下。命に代えても、私が、守り抜きます。」
―――私はあなたと共に生きたかったのに
「――――さァ、レイ様 逃げましょう。」
「ッッ!!!嫌だ!!!私も一緒にッ!!!―――離せ!!離せ!!!」
男に担ぎ上げられ、どこかへ連れて行かれようとする中、暴れながら必死に手を伸ばす
お願い、私を一人にしないで
けれど、願いも虚しく、その手は虚空をつかむばかりだった――――
「――――母様ッ!!!母様ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ――――――――!!!」
それは―――――――――
ーーーーもう遥か昔のこと
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