▼ 焔
時は少し遡る
リンネを部屋に残し、甲板へ向かうと、思った通りにクルー達が待ち構えていた。
ーーーーーうん、ギラギラといい眼をしてる。
「おぉ、やっぱり白ひげ海賊団のクルーは良いなぁ。」
その好戦的な目に自身の高揚感も高まる。
先程の雑魚海賊共とは違い、自身の海賊団への誇りと、敵への警戒心が見て取れる。
だがそこには、私が女であることに気づき、少しの油断が見て取れる。
「女が一人で何をしに来たのかは知らねぇが、ここは女が来るようなところじゃねぇ、とっとと帰れ!!!」
ーーー女だからと甘く見るようではまだまだだな。
「、、、へぇー、女が来るようなところじゃないって?それならお前達のような雑魚の来るところでもないんじゃないか?ククク。」
どうやら隊長格はまだ来ていないようだが、白ひげ海賊団のクルーだ、準備運動にはなるだろう。とクルー達を煽る
「なっ、、、!?」
「おや、図星か?」
「その減らず口を二度と叩けないようにしてやるよ!白ひげ海賊団のクルーを舐めるなぁぁぁぁ!!!」
その言葉をきっかけに、わぁぁぁ、と大勢が押し寄せてくる。
その刃一つ一つを交わしながら、はなから傷つけるつもりはないので、手刀をきめて気絶させていく。
次々と襲いかかってくるクルー達を気絶させていくスピードが乱れることはない。
100人は倒したであろうか。闘いに夢中になっていて気配に気づけなかった。
「おい、うちのクルーをこんなにしたのはお前ェか。」
丁度1人を気絶させだ時だった。
思わず振り向く。そこにいた人物に思わず目を見張る
「、、、、っ!」
おい!お前誰だ!
あ?何だガキ、お前じゃねぇ、レイと呼べ。
ーーーーーなぜ、お前がここにいる
俺は海賊になって自分の海賊団をつくるんだ!
なぁ!そんときはお前も乗れよ!俺の船に!
ハハハ、誰がお前みたいに弱ぇ奴の船に乗るかよ、死んじまうじゃないか
なんだと!俺は弱くねぇぞ!!!乗れよ!!!
嫌だ
乗れ!!!
嫌だ
乗れ!!!
ーーーーーもう二度と、会うことはないと思っていたのに
嬉しいような哀しいような複雑な気持ちだな
これも、"運命"かーーーーー
だが、一度会ったことをあいつが覚えている訳がない
バレる訳にもいかないので、如何にも初めて会ったように装う
「お、なんだ新手か?ここはやっぱりいつ来ても強ぇ奴ばっかいるからいいなぁ。数もいるし。丁度いい運動になるわ。」
そして、懐かしい奴にも会えた
「、、、はっ、お前、うちのクルーを運動代わりにするなんていい度胸じゃねぇか。悪ィが俺はそう簡単には倒せねぇぞ」
あぁ、そうだろう。お前は逞しくなった。
強く、なった。
あぁ、覇気も使えるようになったのか
「おぉ、いいねぇ、、、確かにお前は強いなぁ。ワハハ、そう来なくっちゃな!!!さぁ、来いよ」
「言われなくても、やってやるよ、、、!
"十字火"!!!!」
あぁ、なんだ、悪魔の実も喰ってたか。
襲いかかる炎を避けながら思う
しかもメラメラの実か。
はは、これは、本当に何の運命の悪戯だろう
え!何だお前!手から火ぃ出てる!
フッフッフ、すげぇだろ
すげぇ!!俺もやりてぇ!!!
無理だな
やりてぇ!やらせろ!!!
無理だっていってんだろーが!
なぁ、ロジャー、、、、、、
prev / next