ヴヴヴ…の音が何度も、これでもかっていうくらい。今日は1年のうちで最も多く携帯のなる日、そう一月一日の深夜である。携帯を開いて"あけましておめでとう"の友達からのメールを読む。おめでたいはずなのに、わたしの気持ちは晴れない。…それは彼氏と喧嘩続行中だから。本当にたわいもないことで。もう…どうしよう…。ため息をひとつはいて携帯を閉じた瞬間、今度はあの無機質なバイブの音じゃなくてわたしの大好きなラブソング。…電話だ!と思ってすぐに通話ボタンを押した。



「…も、もしもし!」
『…あけましておめでとうございます』
「あ、うん…おめでとう」
『あの……』



外見てください。
そう言われてカーテンをそっと開いて外をみまわすと、チカチカと光る何かがこっちに向けて光っている。
日吉だ!と分かるのに時間はかからなかった。直ぐに階段を駆け下りて玄関を飛び出た。



「…ど、して…?」


日吉がここにいるの?て言いたかったけど声が震えて上手く言葉に出来ない。もう、わたしの臆病者。



「…一番最初に、先輩に会いたかったか、」



言い終わるまでに既にわたしは日吉に抱きついていた。耳元でわたしも会いたかったを伝えると嬉しそうな恥ずかしそうな、はにかんだ笑顔を見せた。

それから抱き合って笑いあってキスをして…



「今年もよろしくね?」
「…こちらこそ」



…あなたに会えて、本当にしあわせです。




110123
遅くなりましたがあけおめ文です

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