わたしは特別目立つ存在でもないし、きれいなわけでもない。かといって不細工だと言われるぐらい不細工でもないと思う。いわゆるどこにでもいる普通な子である。
クラスでも普通に話す友達がいて遊ぶ友達もいる。だけど、なんでだろう。みんな上辺だけの、そんな薄っぺらい関係だけの気がする。別にいじめられてるわけでもないし、そういう人にとったら贅沢すぎる悩みなのかもしれない。
毎日毎日表面上だけ笑ってて心では笑ってない、そんな感じ。

今わたしがいなくなったって誰も悲しまないんじゃないかって、本当はわたし誰からも必要とされてない人間なんじゃないかって。



「…お前さんは本当に馬鹿じゃ」
「…え?」


そんなことを今日はじめて話した。なんで?とたずねたら、もしお前さんがおらんくなったら困るじゃろ?って。余計に分からなくてもっかいなんで?って聞いた。



「好き、だからじゃよ」
「に、お…!」



今日、世界がはじめて輝いてみえた。
101007

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