「………え、」


ガチャリと開いたドアに思わず振り向いた。ここは部室、そしてわたしはテニス部マネージャー。だからここに来るのは当然テニス部員なわけで。だけどわたしは着替えちゅうなわけであって今入ってきてもらっては困るのであるが。
振り向いた先には彼氏である柳生がいた。わたしが着替えてることに気づくとすぐさまにドアを閉めて鍵を閉める。柳生は何にも言わずにツカツカとこっちに歩いてくる。


「あ、あの…やぎゅ…?」


ジリジリと迫られて気がつけば壁に追いやられたことに気づく。
ドンっという柳生が壁に手をついた音にビクっと肩を揺らして驚いた。


「え…?な、に…んっ、ふ」


口を開いたらすぐにキスされた。顎を捉えられ立ていられなくなるようなキス。酸素が足りなくなって生理的なうっすら涙が出てきたところで唇はやっと解放される。立っていられなくなって、床に座り込んで肩で息をする。


「はあ…馬鹿ですか貴女は」
「……?」
「こんな所で鍵も掛けずに着替えていたら誰かが入ってくるかもしれないでしょう?入ってきたのが私だったから良かったものの」
「…うん、ごめんね…今度からは気をつける」
「分かればいいんです。…まあ、そのおかげでこの魅力的な姿が見れたのは事実ですが、」


耳元でそう囁いた柳生はにやりと笑っていて、はっとして自分の格好を見たらすっごく恥ずかしい格好をしていたことに気づく。慌てて隠そうとしたらその手を止められて、また、キス。これからおこることを想像すると目の前がパチパチするような感覚に襲われた。






ホワイトソーダ、眩暈
(くらくら、炭酸に酔う)


100826

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