「なぁ、なにしとるん?」
「なにって…見たら分かるでしょメイクですーメイク!」
「…なんでそない気合い入った化粧するん」
「そりゃあもちろん合コンで男落とすために決まって…」
「はあ?合コン?お前合コンなんて行くんか?」


お前が?!なんて、あまりにも忍足がうざかったからちょっぴり無視してやった。でもうざかった、なんて本当はこれっぽっちも思ってない。
忍足とはクラスも3年間同じで、男友達の中ではすごく仲のいいほう、だと思う。忍足はどう思ってるか分からないけどわたしは忍足のことが好き。だからこんなことしたら忍足どんな反応するのかと思って。


「お前そんなん絶対彼氏なんてできへんて!騙されて終わりや」
「…そんなの分かんないじゃんか」
「いーや、分かる」
「…大体忍足には関係ないでしょ」


あ、また可愛くないこと言っちゃった。もう、いつもこう。天の邪鬼なのかな、わたし。忍足だってもっと素直で可愛い子が好きだよねきっと。
なんか急に悲しくなってきたから席を立って教室から出ようとした。



「おい!ちょお待ち!」
「…なに?」
「ほ、ほんまに行くんか?」
「…だから、忍足には関係ないじゃ…」
「関係ないことあらへん!」
「…どうして関係あるの」
「お前が好きやからや!」
「……は」
「あ、」


言ってしもた、なんて言う忍足。え、と、今お前が好きやからやって聞こえたんだけど。


「…え、え!?忍足わたしのこと好きだったの?!」
「あほ、何回も言わせんなや。ちゅーか気づかんほうがおかしい思うんやけど」

「んで、お前の返事はないんか?」
「あ、あの、わたしも好き、です」





レモンシャーベット
(ほら、甘酸っぱい恋の味)


100822

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