「はぁ…」


夕方の部活も終わりかけの時間。コートには今日もかっこいいわたしの彼氏。わたしは青学テニス部のマネージャーで、いつもここからリョーマが眺められるって特権があるのです。
それにしても、リョーマはすっごくかっこよくなった。や、かっこいいのは元々なんだけど、成長期ってやつ?背が高くなって顔も大人っぽくなって声も低くなっちゃって、なんか別人みたい。だからかな、最近妙にリョーマといると緊張する気がする。


「…なにニヤニヤしてんの?」
「ひっ!」
「…なに、」
「う…、だって耳元で喋るとか、反則」


いつの間にそこにいたの!って言おうと思ったけど、なんか意地悪言われそうだからやめた。ていうか、ただでさえ顔近いのに耳元で喋るとか!わたしが耳弱いの知っててしてるんだリョーマは。暫くぱちくりしていたリョーマがちょっと照れて、「アンタのその顔も反則」って。え、今のリョーマめっちゃ可愛かったんですけど。


「…ほら、」
「?」
「…帰るんでしょ」
「…うん!」


差し出された左手を右手で握って。やっぱりおっきくなっても可愛いリョーマは健在でした。





好き、好き、キュン
(わたしね、ツンデレっていいと思う!)(…は?)

100815

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