「…ん…?」


目を覚ましてみるとそこはテニス部の部室であった。しかも窓の方に目を向けると空が赤い。ああ、もう夕方。起き上がろうとすると腰に激痛が走って、さっきまでの行為が思い出される。


「…起きた?」


そうやって涼し気に爽やかな笑顔で言うけど、ほんとはすっごく鬼畜なんだから!
さっきまでの行為を思い出して部屋を見回してみる。や、やばい…


「…やっちゃった」
「ふふ、…どうする?」
「もうっ!周助の所為だからね!」


ああ、やってしまった。こうなっちゃったの周助の所為なんだから。暑いから部室で涼もうか、て言った周助には今思えば下心があったのかもしれない。こんなところで周助が盛っちゃって、断る暇もなく壁に追いやられて頂かれました。だから、その見たとおり部室はぐっちゃぐちゃなわけです。


「…どうするの」
「このままここにいたら手塚が来ちゃうかもしれないな」
「えっ、どうしよう!」
「……逃げる?」
「へっ?だって、後片付け…」
「細かいことは気にしなくていいから、ね?」
「え、ちょ、!」


ぐいぐい腕を引っ張られた。…絶対後で怒られるよね…。
まあ、今手をつないでるこのときが幸せだからいいってことにします!





君と私と逃避行
(あなたとなら、どこまでも!)

100906

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