「ねぇ、先輩?」
「…なんでしょうか日吉くん」
もういいですよね、って言ってわたしをじりじりと壁の方に追い詰めるこいつ。
「いやっまだだめ!」
「なんでですか、もう終わったのは分かってるんですよ。さっさっと観念したらどうですか」
「そうゆう問題じゃっ…!」
てか、なんであんたがわたしの女の子の日知ってるの。てガバッて顔上げたら見事に日吉と目があった。あ、やばい。髪の毛の間に日吉の長い指が絡まって後頭部が固定されてて、スローモーションで日吉の整った顔が近づいてくる。
「ひよっ…ん、」
「…黙っててください」
そう言うと更に深く口付けてきて息も出来なくなる。酸素が足りなくなって日吉の胸板を押してみてもまったく動かない。
「ふぅ、ん、んぅ」
「は、先輩…」
やっと唇が離されてちゅ、ちゅってうっすら涙がかった目尻や額やほっぺにリップ音を鳴らしながらキスされる。
「先輩」
「…ん?」
「ベッド、行きましょうか」