目の前で本を読んでいるこの男、わたしの彼氏なわけですが、おかしくないこの状況!
なんで彼女そっちのけで本読んでるんですか。
そりゃあわたしが半ば強引に家に押し掛けちゃったかもしれないけど、でもこんなのってひどい。


「ひよー」
「……」
「ぴよしー?」
「……」
「………きのこカット」
「…さっきから何なんですかアンタは」


やっとこっち向いたと思ったら怒り顔。あ、なんか涙でそう。


「だっだって日吉全然こっち向いてくれないし」
「……」
「構ってくれないし…」
「…はぁ」


え、何その溜め息!むしろこっちが溜め息つきたいくらいなんですが!


「馬鹿ですね、先輩」


馬鹿って言われるのと同時にキス、された。この状況で?訳が分からない。


「本当に馬鹿なんですか」
「?」





"ずっと我慢してたの気付いてくださいよ"





真夏に溺れる
(そしてまた唇を奪われた)



100703

「#幼馴染」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -