目を覚ますとベッドの上だった。
あれ…私いつ寝たんだっけ…
ていうかここどこ…
「あ、名前ちゃん起きたんか。」
ガチャ、とドアが開けられ、廉造が入ってきた。
「え、なんで廉造……」
「…倒れたん、覚えてないんか。」
いつになく真剣な目で見られ、ドキッとした。
…あぁそうだ私、奥村先生の授業で…
「名前ちゃん、月1のアレやろ、今。」
「うん…えええ何で知ってるの!?」
当たり前だけど廉造に言ってもいないのに!
「眠気に貧血に、あとあの時ずっとお腹押さえてたし。」
廉造はベッドの縁に腰掛け、指折り数えながら理由を説明する。
「はは、すごい推理力だね。」
「…あんま心配かけさせんといて…。」
廉造がゆっくりと私を抱き締める。
「ほんま心配したんよ…なんぼ呼びかけても名前ちゃん起きんし。」
「ごめん…あの、ここまで運んできてくれたのは廉造…?」
「おん。当たり前や、僕の彼女やし。」
「ほんと、ごめんなさい…」
廉造の腕に力がこもる。
「女子なんやから仕方ないやん、
恥ずかしがったりせんでええから、今度はちゃんと僕頼ってな?
何のために隣おると思うてんの。」
名前ちゃんのこと、守りたいんや。fin