ゆめ | ナノ



中学の頃は、幼なじみだし、家族ぐるみで仲が良かった、レッドとグリーンとよく一緒にいた。中2になって、ヒビキも関わってくるようになって、そんな日々が楽しくて楽しくて仕方なかった。

レッドが転校してしまうまでは。





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レッドの転校早々の行動と、ヒビキの乱入、揃いに揃ったイケメンに対する、女子たちの悲鳴に耐え切れなくなった担任は、とうとう私たちを廊下に追い出した。ヒビキとレッドは相変わらず睨み合っている。

レッドのあの恐ろしすぎる視線に堪えるなんてさすがヒビキ。



「ヒビキ、相変わらずなまえに付きまとってるの…?」
「付きまとってるんじゃありません。先輩が好きすぎるだけです。そんなことよりレッドさん。高校生にもなって幼なじみにくっついてばかりいるってどうなんです?」
「別にいいんじゃない?」
「よくないです。はたから見たら暑苦しいだけなんで、今後一切先輩に近づかないでくれます?」



廊下に出て早々、口論を始めた二人が恐ろしい。

…なんかヒビキのキャラが違くないですか。

一緒に追い出されたグリーンに視線を投げかけると、ため息をはいて言った。



「お前の話題に男が関係するときは、いつもあんな感じだよ」
「…まじでか」



微妙にうなだれながらそう言うグリーンの姿が、紛れも無い事実だということを物語っている。この様子だと、グリーンも被害にあってるんだろう。



「とにかく、僕が転校してきたからには、ヒビキの好きにはさせない」
「…上等じゃないですか。先輩はレッドさんなんかには絶対に渡しませんから」



いつも通りの無表情で宣戦布告したレッドに、ヒビキはにっこりと黒い笑顔で応えた。

…これからの日常が少しだけ怖いです。



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