意地悪な僕から素直な君へ


番外編(実質的には続編)です。
お題は引き続き、涙恋さまからお借りしています^^
このお話は、8/10〜8/16までの拍手お礼文です。




「…あ」

鏡の前でネズミは声をもらす。
鎖骨のあたりに、所有印が咲いていた。

「…おい、紫苑!」

あれほど、目立つ所には付けるなと言ったのに…!





どうやら紫苑は、朝が弱いようだ。
ネズミが起こさなければきっと、日が高くなってもぐっすり寝入っていることだろう。
こんな事でよく一人暮らしができていたものだ。
いつもは優しく起こしてやるネズミだが、今朝ばかりはそういかない。

鼻息荒くベッドに近づき、紫苑がくるまっている布団を勢いよく引き剥がす。

「起きろ!」
「…ね、ずみ…?」

いきなり布団を取られた紫苑は寝返りを打ち、くるっと丸くなる。
眩しいのか、枕に顔を押し付けながらむにゃむにゃ呟く。

「…もう…?もうちょっと…あと5分…だけ…ネズ…ミ」
「いいから、起きろ!」
「むー…」
「…朝食、抜くぞ」
「えー」
「分かった、今日は紫苑の分は」
「わ、わ、待って、起きる!起きるから!」

がばっ、と飛び上がるようにして紫苑が起きる。

「よくできました、紫苑せんせ。やっと起きれたところで、話があるんだけど」
「ネズミそれ、ら抜き言葉ー。だめだよ言葉遣いはちゃんとねー」
「…茶化すな」
「ごめんごめん、なにーネズミ?」
「これが見えるか」
「…ん?」

まだ眠そうな紫苑は目をこする。

「キスマーク?…でも昨日、ぼくはここに付けてないよ?…あ、これ、…ぷっ」

謝るどころか、紫苑は吹き出す。そのまま、またベッドにひっくり返り腹を抱えて笑い出す。

「はははっ、ネズミ、それ…ふはは、もう一回よく見てきてごらんよ、虫刺されだよ、ははは…っ」
「ええっ」

ネズミはとぶようにして洗面台の前へ戻る。
鏡をのぞく。
ほんとだ、蚊に刺されている。
犯人は紫苑じゃなくて、蚊だったようだ。

「それ、痒くないの?虫刺されなのに」

ネズミを追いかけてきた紫苑が、顔を覗き込んでからかい混じりに言う。
ぶすくれたネズミは、ぷいと横に顔をそむける。

「…痒くないから、間違えた。洗面台の電気が切れてるのも問題だと思うし」
「分かった、今日新しい電球に付け替えとくから。拗ねないでよ、ネズミ。かわいいなあ」
「なっ」
「ていうかぼく、そんなに信用ないかな?疑うならほんとに付けちゃうよ」
「…やっぱり今日は朝食やらない」
「えっ、なんでだよ、ぼく無実…」


…だいたいさぁ、鎖骨のあたりならさ、ネズミ

は?

その位置なら、普通のワイシャツ着れば見えないだろ

なに、まだ言うわけ

うん、前から気になってたんだよね。ネズミ、きみは首元開けすぎ

…嫉妬?みっともないな、大人のくせに

しょうがないよ。だからちょっとキスしてよ

だから、の意味が分からない

だって今朝は、おはようのキスもなかったし。いいじゃん、減るもんじゃあるまいし

……。



end.

紫苑ほんとは朝ちゃんと起きられるんですよ?でもネズミに起こしてもらいたいからわざとry
あ、なんだかんだ言いながらネズミはちゃんと紫苑に朝ごはんあげてます、優しいよねー

以上、拍手お礼文でしたm(__)m


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